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【ハイレゾカナル型イヤホン audio-technica ATH-CKR100 レビュー】真実の音とは何か。高級機の表現はどこを目指すべきか。哲学的な問いを感じるイヤホン

オーディオテクニカ ハイレゾ対応カナルイヤホンaudio-technica Sound Reality ATH-CKR100

 

おすすめ度*1

 

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ASIN

B01GO3IZ5S

 高級機とは思えないシンプルでなめらかな外観のカナル型イヤホン。遮音性は良いが、音漏れはやや目立つ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、キャリングケース。リケーブル可能。デフォルトのケーブルもタッチノイズはほぼない。

 

【2】音質

 真実の音を目指したモデルであるが、実際独特の空気感というか、空間に溶け込む音の鳴り方をする。抜けがよい。独特の、パワーをあえて抑えて表現を追求しているような、大人びた鳴り方をする。尖りや音割れとは無縁。

 

[高音]:ややかすれるが、抜けは良い。このかすれも空気感といったほうがよい感じの良質なもの(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:やや狭い。鮮やかさはそこそこでやはり空間に溶け込むような音。

[低音]:100hz~30hzまできれいに減衰する。おとなしめ(分島花音killy killy JOKER」、UVERWorldCORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音のそれぞれを丁寧に描き分けており、空間の雰囲気は良く出る(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:軽めだが、疾走感は強くなく大人びている。アタック感は強くない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルはややおとなしめで明瞭感は強くなく、自然に溶け込んでいるような鳴り方。

 

【3】官能性

 JOY「アイオライト」は疾走感強めだが、ボーカルは少し暗く感じる。かなり大人びた落ち着いた雰囲気でギターの絡みもやや抑えた表現で落ち着いた雰囲気。

 nano.RIPE「ルーペ」でもボーカルは大人びた印象を受ける。落ち着いた自然な伸びやかさと鮮やかがある声。楽器音はやや奥まり、ドラムも弾け気味だが衝撃は強くなく、優しくリズムを刻む。全体的にしっとりした雰囲気。

 鹿乃「Stella-rium」はパーカッションに軽快さがある。ボーカルは自然な温度感とのびやかをもっていて、メリハリもそこそこ。音は少し密集していて密度高めに思うが、ガチャガチャするところはなく、聞きやすい。解像度の高さを窺わせる。

 「響け!ユーフォニウム」劇中曲「三日月の舞」は若干ジャズ的な色合いを感じる。金管音は自然で強く吹き鳴らさず、厚みを感じさせる。なめらかでそれぞれの楽器音が混ざらず、刺さる場面はない。ソロ部分は鮮烈さが抑え気味でやや情感が足りない気もするが、しっとりとした落ち着きがある。

 

【4】総評

 独特の上品な音の鳴り方にこだわりを感じるイヤホン。リアリティーというものはおそらく「空気感」なのだろう、音をただきれいに聞かせるのではなく、音のある空間と一体的に聞かせようという意図を感じる。そういった意味で同価格帯のSONYのイヤホンが目指している個々の音の鮮明さと自然な表現から全体を作り上げるといったミクロな視点からのアプローチとは違う、トータルとしての表現でマクロから仕上げたような印象を受ける。そのため音の精彩度という面では必ずしもパフォーマンスはよくないが、全体的な表現力という面では明らかに一つの一体的な音場を作り上げているという意味で良質なイヤホンだ。

 これは意欲的な試みではある。このイヤホンは確かに、上位機種ならではの音とは何かを問いかけている。

 

オーディオテクニカ ハイレゾ対応カナルイヤホンaudio-technica Sound Reality ATH-CKR100

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【カナル型イヤホン audio-technica ATH-IM50 レビュー】粒感の強いソリッドなサウンドが楽しめる

audio-technica IM Series カナル型モニターイヤホン デュアル・シンフォニックドライバー ブラック ATH-IM50 BK

 

おすすめ度*1

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 低価格だがリケーブル可能なカナル型イヤホン。音質的には中高域よりにバランスよく感じられる。没入感は高めで音漏れは少なめ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 イヤーピースの替えとキャリングポーチが付属する。イヤーピースはシリコンのもののほかに密着性の高いコンプライイヤーピースもついている。コードのタッチノイズは目立たず、ほぼない。

 

【2】音質

 音質はソリッドな粒感の感じられる音でややおとなしめに感じる自然な味付け。ボーカルが近く、楽器は奥まり、奥行き感がやや強く感じられる。低域は控えめな味付けでどちらかというと中高域寄りな印象。

 

[高音]:力強い音で自然な方向の味付けだが、若干暗め(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:奥まった感じでおとなしめだがのびやかなストリングスが心地よい。

[低音]:100hz~50hzはそこそこきれいな振動。40hz以下は沈む。比較的おとなしめに感じる低域(分島花音「killy killy JOKER」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:奥行き強く、ボーカルは近い。

[パーカッション・リズム]:粒感強めのパーカッション。砂のような感じがある(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは近めで分離感があり明瞭。

 

【3】官能性

 分島花音「killy killy JOKER」は奥まった渋めのストリングスが広さを表現する。ややおとなしめに感じられるボーカルは力強くのびやかさがあり、そこそこの突き抜けも感じる。粒感の強いパーカッションも面白い。味付け的には安定感高めに思う。

 YUI「again」は低域が比較的おとなしめで、全体として安定的。ボーカルは近く、そこそこの力強さがある。のびやかさはそれほどでもないように思われ、若干暗めに出てしまってはいるが、質感的には引き締まっていて面白い。

 多田葵「灼け落ちない翼」のパーカションはおとなしめに聞こえる。ピアノにはほどよい精彩があるが、目立ちすぎない。ボーカルは自然で落ち着いた温度感の感じられる声色で突き抜けも感じられる。若干暗めな曲調ではある。

 鈴木このみDAYS of DASH」はボーカルが力強く元気で、やや暗めには思うが肉厚で説得力がある。突き抜けも悪くない。パーカッションは重くはじける感じだが力強く安定的。疾走感よりはパワフルさが感じられる。

 

【4】総評

 この価格でリケーブル可能、かつコンプライイヤーピースも付属して音質もそこそこ。ソリッドで独特のしまりのある表現が面白い。尖ったところは少ないが、自己主張の感じられる味付けで、落ち着いた中にも力強さがある。

 

audio-technica IM Series カナル型モニターイヤホン デュアル・シンフォニックドライバー ブラック ATH-IM50 BK

 

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【カナル型イヤホン audio-technica ATH-CKS1100 レビュー】締まりがあってきれいな低域が心地よいハイエンドモデル

オーディオテクニカ ハイレゾ対応カナルイヤホンaudio-technica SOLID BASS ATH-CKS1100

 

おすすめ度*1

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 低音重視モデル「SOLID BASS」シリーズのフラッグシップモデル。やや大きめのイヤーピースだが、装着感は良好。遮音性はそこそこ高い。音漏れに関しては少なめに思うが、低音がよく出るので場合によって漏れやすいかも知れない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 携行用のケース、イヤーピースの替えが付属する。ケーブルは着脱式でリケーブル可能。タッチノイズは控えめ。

 

【2】音質

 低音は躍動感と締まりがある。重低音は深掘りされ、低域の精彩感を頼みに中域以上が乗っかっている感じだ。中高域は力強く密度感と粒感もあってなかなかの音だが、やや平板で味気なく思う場面もあるかも知れない。

 

[高音]:ややこもる感じがあるが、肉厚でのびやか。力強い高域(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:やや奥に広く、鮮やかさはこのクラスでは普通。

[低音]:100hz~30hzまできれいに締まった振動で減衰する。20hz以下はあまり振動感はない(分島花音「killy killy JOKER」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:左右がそれなりに感じられ、奥行きも出る(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:安定感重視の味付けに思う。タイトで締め上げる感じがある音(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:楽器に囲まれ、一体感が強い。

 

【3】官能性

 nano.RIPEプラネタリウム」はパーカッションが躍動的だが安定感を感じる方向性に思う。リズムを丁寧に刻む感じだ。ボーカルは透明感があるが、若干暗いようにも思え、太く力強く感じられる。自然な味付けとも言えるが、天井は感じやすいかもしれない。

 分島花音「world's end, girl's londo」はリズム感良好。パーカッションには粒感があり、左右に張り出してくる楽器にボーカルは包まれる。ストリングスは奥行き重視の味わい。ボーカルには力強さがある。

 山崎あおい「花火のあと」はドラムの存在感がきれいで、ボーカルの息継ぎの音など細かな表現が自然で丁寧。ただ突き抜け感には乏しい。のびやかさも若干弱い気がする。ギターの強調が少なめで鮮やかさもおとなしめに思うかも知れない。

 東京カランコロン「スパイス」では粒感のある緻密な表現が魅力的だ。パーカッションには弾みと厚みがあり、ベースの生きもよく、楽しい。密度感がしっかりある中をボーカルが力強く聞こえてくる。

 

【4】総評

 低域の精彩はなかなか。だが個人的にはこの価格帯ともなると中高域はもう少し精彩があったほうがいいような気もする。自然な味付けではあるが、低域の充実度に比べてやや物足りなさを感じてしまった。あくまで個人的な好みの問題もあり、同時に価格帯すべてを見渡しての相対評価での感想だが、女性ボーカルの曲向きではないかもしれない。価格相応の実力はあり、低域の作り込みは文句ないように思うが、個人的にはあともう少し何か足りない気がする。

 低価格モデルであるATH-CKS550が価格の割に素晴らしく、個人的にコスパの高さを感じていたので、このハイエンドモデルにも期待したところ大だったが、低域の作り込みはかなりすごいと思ったものの、全体を眺めてコスパという面で見ると総じて値段相応という感じがする。

 

オーディオテクニカ ハイレゾ対応カナルイヤホンaudio-technica SOLID BASS ATH-CKS1100

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【カナル型イヤホン audio-technica ATH-CKS550 レビュー】全体として粒感のある音。低域に限らない魅力

オーディオテクニカ SOLID BASS インナーイヤーヘッドホン ブラック ATH-CKS550 BK

 

おすすめ度*1

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 audio-technicaの低域重視SOLID BASSシリーズのエントリーモデル。耳にしっかり嵌まるカナル型で付け心地は良い。遮音性はかなり高く没入感は上々。音漏れもほぼない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品は携行ポーチとイヤーピースの替え。平形コードのタッチノイズはかなり目立つ。

 

【2】音質

 全体的に粒感のあるハキハキした音を鳴らす。低域重視モデルというだけあり低域は近めで存在感はあるがそれほど支配的でなく、高域にも煌めき感があって、中域も密度がある。

 

[高音]:まずのびやか。大音量ではほんの少し刺さりがちになるが、ほぼ荒れない。ややかすれ気味に出やすいところはある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ややおとなしめだが、存在感はしっかり。粒感があって緻密に聞こえる。

[低音]:ブーミーさの案外少ない綺麗な音で100hz~20hzまで素直に減衰する。途中60hzにややブーミーなポイントがある。低域パーカッションは躍動感があり、撥ねもしっかり感じる。深さもある音で存在感と迫力がある。だが中域以上を潰さない品もある(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域が強く意識され、中高域は少し奥まる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:立ち上がり良好。弾けた音も締まった中にほどよい軽さも感じられ、力強さを与えつつ疾走感にも貢献するバランスの良い感じ(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:高域は透明感と伸びやかさがあり、突き抜け感も良好で高く飛翔する。どちらかというと女性ボーカルに合う気がする。


【3】官能性

 早見沙織東山奈央「Hello Alone」は出だしから弾けた音が元気。終始粒感のあるパーカッションと音楽表現が力強い音場を作る。ボーカルはかなり密度の高い音楽に囲まれるが、サビではそこから頭一つ突き抜ける。全体としてボーカル周りに充満して豪華な色合いに感じる。

 petit milady「azurite」は低域が下からボーカルを支え、サビではボーカルはやや奥まり高さも出て浮遊感を感じる。ややシャリシャリした感じもあるが、ギターのアタック感も良く、ほどよい尖りがあって気持ちよい。

 Claris「カラフル」は終始印象的な低域と緻密な表現が力強く元気な曲にしている。ボーカルものびやかさと楽器に囲まれながらも埋もれない明瞭さがあって、印象的。サビでは楽器の密度のある空間を頭一つ抜けている。全体として迫力と豪華さのある力強くそして煌びやかさもある演出。

 鈴木このみDAYS of DASH」はかなりボーカルが力強く、パーカッションといっしょになってどんどんひっぱる。楽器はボーカルにどんどんエネルギーを集めていく感じで元気。全体として生命感に満ちたエネルギッシュな音楽で素直に楽しい。

 

【4】総評

 全体としてよくまとまっていて、この価格帯では素直にレベルの高さを感じる。どんな曲も力強くエネルギッシュになりやすいが、一方で高域でののびやかさと透明感もきれいで落ち着いた曲でも十分聞かせてくれる。ロックやクラブ系サウンドに強みがあるが、比較的万能。

 個人的にこの価格帯ではかなりおすすめできる。

 

オーディオテクニカ SOLID BASS インナーイヤーヘッドホン ブラック ATH-CKS550 BK

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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