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【カナル型イヤホン awei ES-10TY レビュー】低域の響きが重く存在感があって、中高域もそこそこ秀逸。低価格ではおすすめの低域ホン。音漏れには注意

AWEI カナル型 イヤホン 高音質 マイク 付き 通話 音量調節 重低音 耳栓 インナーイヤー型 イヤフォン ステレオ ヘッドホン ES-10TY Gold

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01M0NMK9K

 装着感は悪くない。遮音性はほとんどなく、音漏れもかなり露骨。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、マニュアル。マニュアルは日本語記載は無い。平形ケーブルのタッチノイズは目立つ。

 

 

【2】音質

 音質的には躍動的で深みと厚みもある低域がかなり魅力的。個人的にこの低域は低価格モデルの中ではかなり良質な部類で、締まりもほどよくあって表現がキリッとしている。中高域以上も輪郭がしっかりしており、広さと方向感も感じられる。のびやかと突き抜け感もかなりあって、ほどよくキラキラしており、若干サ行が刺さりやすいものの、気になるほどではない。

 

[高音]:ほどよくのびやかでキラキラ感もあって上昇感は出やすい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:やや奥まるところもあるが、全体的に精緻で音像はしっかりしている。ピアノ表現などはやや単調に思うが、輪郭・定位感はかなりはっきりしている。

[低音]:低域は弾みと深み、厚み立ち上がりもよく、曲全体の表現に大きく貢献する。これだけ存在感がありながら、支配的にならず、曲調を暗くしないのが良質な証拠100hz付近はかなり締まってタイトな音だが、70~60hz付近のピークでは振動の振れ幅が大きく感じられて荒れ気味になり、50hz以降はややぼやけながら減衰する。これが表面張力を感じさせるタイトさと深掘りを同時に感じさせる秘訣になっている印象だ(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:そこそこ広めな空間だが、一方で低域は一定の位置でタイトに締め上げる感じもあり、箱型の空間を感じる。下面は床がはっきり感じられるが、上に向けては比較的開放されている(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラム優位ではあるが、全般的に立ち上がりはなかなかに良好でアタック感もあり、疾走感もそこそこ出る(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルもなかなかにのびやかで高域の突き抜け感もよく出るので明るめ。女性ボーカルの曲もかなり楽しめる。

 

【3】官能性

 Choucho「DreamRiser」は全体的にドラムとギター・ベースの利きが良く、ボーカルも伸びやかでみずみずしく、フレッシュな味わいが良く出ている。解像度の問題かさすがに過剰気味の効果音はやや潰れてしまうところがあるが、それでもほとんどの音の輪郭はしっかりしており、定位感もあって楽しめる。

 (K)NoW_NAME「Harvest」もなかなかによい。情報量の問題かサビでは演出音がややシアトリカルな持ち味を出せていない感じがあるが、低域弦楽の鳴り方が響きすぎない良質なもので耳障りにならない。埋もれがちなボーカルも奔流となってあふれ出す楽器音に負けない一貫性を持っており、これもかなり楽しめる。

 奥華子「恋」はしっとりしたボーカルの透明感がよく出ていて、サビでの悲壮を伴う高揚感をうまく出しながら、着地もうまくストンと胸に入ってくる。ピアノの表現には少しだけ色彩感が足りない気がするが、ボーカルを邪魔しないという意味ではこれはこれでよいと思える。

 YUI「Namidairo」は大抵のイヤホンでは重くなりがちだが、このイヤホンはタイトさのあるドラムが重さをしっかり表現しつつ音場を締め上げて、ボーカルを暗くさせすぎず、サビの突き抜け感もうまく出るので高揚感が素直に楽しめる。楽器の輪郭感・色彩感もなかなかによい。この曲くらいの情報量だと個々の音も輪郭がしっかりしている。

 

【4】総評

 低価格ではなかなかない魅力的で良質な低域、中高域も価格帯では標準以上の表現力と確かなコスパを感じさせるイヤホン。比較的万能でロック・ポップス・ダンスなんでもござれな雰囲気で、遮音性の低さと露骨な音漏れ傾向、ケーブルタッチノイズの大きさなど実用面での難点に目を瞑れば、音質面では価格帯でもトップクラスの魅力を持つ低域イヤホンだ。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 イヤホンによってはドラムの利きが悪くてだれたり、弦楽の色彩感がうまく出ずに単調になりがちな曲ではあるが、このイヤホンではタイトさと地熱を失わないドラム、ほどよい繊細さのある弦楽、突き抜け感に満ちたボーカルのバランス感覚が秀逸に思える。

 

 定位感に優れているので、こうしたライブ音源も楽しめる。会場の熱気がよく伝わってくる。ロック曲との愛称も抜群。

 

 立ち上がりの良さと輪郭感があるので、R&Bとも相性よし。突き抜け感と力強さのあるこの曲のようなボーカルとも親和性が高い。

 

 ガチャガチャしやすいところのあるこの曲も、軽快さとキラキラ感を出し、ボーカルの突き抜け感も失われない。

 

AWEI カナル型 イヤホン 高音質 マイク 付き 通話 音量調節 重低音 耳栓 インナーイヤー型 イヤフォン ステレオ ヘッドホン ES-10TY Gold

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ハイレゾ対応イヤホン SATOLEX Tubomi DH299-A1】低域を中心に密度と量感のある重厚なパワフルサウンドが魅力

SATOLEX Tubomi DH299-A1

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01E6HDG8U

 シンプルだが耳当たりのよいデザインのハウジング。装着感はよく、遮音性も高く、音漏れもだいぶ防止されている。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え。ケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

【2】音質

 全体的に重厚で濃密といった形容の似合うパワフルイヤホン。高域の抜け方もそこそこよいが、中低域に比べるとパワーに劣る印象。低域が熱気と量感に満ちた表現で終始リードする。音場は空間的にはやや狭く感じる。

 

[高音]:高域はやや弱く、高く伸びる丞相感は出づらい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:近めだが、精密さのある音で密度高く感じられる。

[低音]:バネがあり、弾けと粘りを感じ、深さもあってなおかつ躍動的。重みもそこそこあるという低域のお手本に近い音。厚みのあるヴォーンという音で100hz~20hzまで素直に減衰する(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域がしっかり厚みのある足場を作る、やや扁平な三角形。奥行き感はあまりない(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラム優位。重厚で深さもあるドラムがリズムと空間の方向性を支配している印象だ(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルはややドライで若干暗め。だが肉厚で満腹感はある。

 

【3】官能性

 やなぎなぎ「ビードロ模様」は膜を作りながらしっかりと反発力も伴うドラムが下支えし、緻密さがありながらくどすぎるほど細かすぎない楽器音がその上に曲の世界観を表現する。高域ののびやかさは減じられているので、全体的にやや重たい印象ではあるが、十分な表現力を感じる。

 YUI「Laugh away」はYUIの曲の中でも突き抜け感があり、かなり明るめなため、あえて試してみた。ギター音に精彩があり、密度は高めだが、予想通り声色は若干暗めで抜ける広さにはやや乏しい。高域は天井感があり、この曲のサビの特徴である、空に向かって気持ちが吸い込まれていくような上昇感にはちょっと欠ける印象だ。

 Lia「Bravely You」はドラム優位の重厚な展開で密度高く、迫力が感じられる。反面開放感には乏しく、高域の味わいはやや単調かもしれないが、曲の持ち味である力強さはかなりよく出ているので、全体的な満足度は高め。

 Rusmus Faber「銀河鉄道の夜 JAZZ Ver.」は濃密な低域にまず満足。次に厚みのある男性ボーカルが味わい深く、楽器の表現は全体的に大人びて落ち着いていながら、緻密さを失っておらず、全体的に満腹感がある。

 

【4】総評

 低域が魅力的で、そのせいか全体的に密度が高い音楽体験を実現している。一方で高域はやや味気なく、女性ボーカルは力なく暗くなりやすいところが若干ある。どちらかといえば男性ボーカルの曲向きで、ロックやジャズ、ダンスで厚みのある低域表現を味わいたい人向け。この商品は品薄なせいかなかなか安くならない印象。コスパ的にはそこがネックか。

 

【5】このイヤホン向きの曲

 爆発力と熱気の両立した低域が素直に感じられる。ドライな男性ボーカルもこのイヤホン向き。

 

 密度と粘りのある低域ドラムが濃厚な世界観と展開をリードする。中域も濃密で、ボーカルの突き抜け感はやや減じられているものの、全体的に満足度が高い。

 

SATOLEX Tubomi DH299-A1

 

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【カナル型イヤホン iBUFFALO BSHSMP061Y12 レビュー】低価格にしては中高域に丁寧で緻密な色彩感の出るバランスドアーマチュアイヤホン

iBUFFALO スマートフォン用イヤホン バランスド・アーマチュアユニット採用 マイク付き Y型/カバン用 ブルー BSHSMP06Y12BL

 

おすすめ度*1

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ASIN

B00AA5NPQ6

 パソコン周辺機器メーカーのBUFFALOのカナル型イヤホン。スマホやPC用途を意識して通話もクリアなバランスドアーマチュア型を採用している。独特の豆型ハウジングの装着感は良好。遮音性はあまりなく、音漏れもかなりシャカシャカもれる。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え。細身のケーブルのタッチノイズはやや目立つ。

 

【2】音質

 音質的にはバランスドアーマチュア独特の精彩感の強い緻密な中高域が特徴。解像度のよく、抜けもスッキリとして立ち上がりも良く明瞭さのある音は低価格ではかなり魅力的に聞こえる。輪郭がかなりきれいに出るので全体として引き締まって感じられる。一方で奥行き感には乏しく、低音は表面的なタンタンとした音になりがちで深さと厚みに欠けるところがある。全体として中高域寄り。

 

[高音]:緻密さがあって透明感のある音。のびやかさもほどよくあり、キンキンしすぎない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域も緻密に表現するが、奥行き感はそれほど感じられない。立ち上がりがよく小気味よい。

[低音]:弾力感はそこそこ出ており、表面的な反発力も感じる音だが、深さにはやや欠ける。比較的締まった振動で、100hz~60hzまで素直に減衰する。50hz以下はほぼ聞こえない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:全体的に近めで、左右も強い。低域は深掘りされないので平たい床面を感じ、上方向にはそこそこ抜けが良いがあまり高くは感じない(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:緻密で粒感がよく出るので、ハイハットなどはかなり明瞭に出る。ドラムはタンタンとした弾みが強く、疾走感が強い(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは全体的に鮮明に聞こえ、ほどよい透明感と伸びやかさがある。

 

【3】官能性

 petit milady「azurite」は全体として軽妙感でそこそこの爆発力に満ちており、アニメ声のボーカルの精妙感と明るさもうまく出ていて、かなり元気で楽しい。ドラムは素直に飛翔力を与える弾ける音で、奥行き感はあまり出ないので、この曲独特の浮遊感にはやや乏しいものの、なめらかでつややかなボーカルはかなり味わえるので満足度は高め。

 戸松遙「ユメセカイ」もどちらかというと軽快な味付け。ドラムもベースもリズミカルさが強めで、重厚さがなく、情感表現もやや乏しいが、ボーカルの温度感と息遣い、空間への溶け込みなどはきれいに表現されている。

 東山奈央「Hello -Yui Ballade-」はボーカルの透明感がかなり出ており、そのせいか水のように沁み入る情感が味わいやすい。ピアノの音も外形的な緻密さがよく出ており、色合いは必ずしも十分ではないものの、雰囲気とリズム感を加えている。金属的な音はキラキラと出るのでサビでの盛り上がりはなかなかのもの。

 

【4】総評

 低価格バランスドアーマチュアイヤホンではかなり良質な部類のイヤホン。とくに女性ボーカルの表現が丁寧でつややかなアニメ声・アイドル声によく合う。また必ずしも深みのある味わいではないが、楽器音の表面的な輪郭はきれいに出るので、ミニチュア的にはなるものの、大抵の曲はガワは明確に楽しめるので、欠点らしい欠点はほとんどなく、総合的な満足度は高く、コスパはかなりよい。ただ音源によっては刺さりが強くなる傾向があり、PCでyoutube動画を再生すると全般的にややサ行が強く出過ぎる傾向があった。

 

【5】このイヤホン向きの曲

 精妙で軽快なパーカッションが元気よく駆け出す中に、明るく快活なボーカルが響く。このイヤホンでは郷愁を吹き飛ばして前向きに走って行く形で疾走感が強めで爽快。

 

 全体的にアタック感が強く、疾走感も強めでかなり元気で前向きな表現。どんどんエネルギーを溜めてサビまで突き抜けていくキレの良いサウンドがよく出ている。

 

iBUFFALO スマートフォン用イヤホン バランスド・アーマチュアユニット採用 マイク付き Y型/カバン用 ブルー BSHSMP06Y12BL

 

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【ワイヤレスイヤホン KSDream KS-U8 レビュー】かなり量感のある音というか単純に音量大きめに出る。高域はおとなしく、中低域に寄っていて全体的にもっさり。JAZZ向き

KSDream(KSドリーム)イヤホンワイヤレスBluetooth 耳掛けタイプ スポーツヘッドホン コードレス マイク内蔵 通話ランニングVer.4.1 ハンズフリー ノイズキャンセリング搭載 防水防汗 HD高音質イヤホンヘッドセット 技適認証済メーカー保障1年付き (黒)

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01KX10G7W

 イヤーフックのついたスポーツタイプの外観。遮音性はあまり高くなく、音漏れもやや目立つ。

 aptXには対応しない。通信性能はかなり安定している。遅延はなく、動画鑑賞に問題ない印象。音飛びも見られない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、携行袋。細身の平形コードには若干のタッチノイズがあるが、それほど目立たない。

 

 

【2】音質

 音質的にはかなり重たい深掘りされた低域中心になっており、全体的に暗い。中域以上のギターやハイハットなどのパーカッションが弱く、キーボードやボーカルはそこそこ出ているものの、低域の支配力が圧倒的。重苦しいと言えるくらい重厚であり、高域はかなり元気がない。なにより音量が大きく出やすく、ほかのイヤホンの適正音量でそのままこのイヤホンで聞くとかなり大きいので注意。

 

[高音]:高域は素直に存在感がなく、元気なく消え入る感じ(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域もやや元気がなく、低域にひっぱられがち。かなり篭もった感じがある。

[低音]:かなりブーミーかつ分厚く図太い音で、100hz~20hzくらいまで素直に減衰する。ドラムやベースはかなり深掘りされた地熱の強いボコボコとマグマが沸き立つような音になる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域がかなり支配的で下方向に引っ張り、中域以上はやや遠い(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:重たげでけだるげともいえるようなドラム優位(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:高域以上はのびやかさがないでもないが、なんとなく元気がないので明るい感じはうまく出ない。

 

【3】官能性

 東京カランコロン「スパイス」はかなりドラム優位でバスンバスン利かせてくる。ハイハットなどは弱めで疾走感はうまく出ず、ややけだるげに聞こえる。

 分島花音「world's end, girl's rondo」は弦楽の利きがやや弱いのでチェロ以外情感に乏しく、響くドラムと相まって全体的にダークでヘヴィな雰囲気が強い。

 Rusmus Faber「冒険でしょでしょ? Jazz Ver」はピアノが重厚で、低域の鳴り方も深掘りされてムード満点。満足度はかなり高い。

 

【4】総評

 JAZZ向きといえる味付け。ポップス・ロック・ダンスなどは中高域のやや独特な表現と支配的すぎる低域に引っ張られて暗くなってしまいがち。大人びた雰囲気のジャズをじっくり味わうにはかなりおすすめできる。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 このイヤホンでジャズを聴くとその圧倒的な量感と地熱感にゾクゾクくる。ジャズピアノの硬質な表現もうまく、圧倒的な密度がある。ジャズを聴くためのイヤホンと言って良いのではなかろうか。

 

KSDream(KSドリーム)イヤホンワイヤレスBluetooth 耳掛けタイプ スポーツヘッドホン コードレス マイク内蔵 通話ランニングVer.4.1 ハンズフリー ノイズキャンセリング搭載 防水防汗 HD高音質イヤホンヘッドセット 技適認証済メーカー保障1年付き (黒)

 

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【ワイヤレスイヤホン Mixcder Flyto レビュー】かすかに歪みを感じるが、全体として音に精彩はあり金属楽器を中心に生々しさが感じられ、バランス感覚にも優れる

Mixcder Flyto カナル型 高音質 Bluetoothイヤホン ワイヤレスイヤホン マイク付き 防汗 防滴 ハンズフリー 搭載 (ブルー・ブラック)

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01F4XA2UA

 イヤーウィングつきで装着性はかなりしっかりしているが、長時間使用で若干耳に痛みを感じた。スポーツ向けとしてはかなりしっかり固定されるが、通勤通学用としてはきつすぎるくらいかもしれない。ウィング自体は着脱できるので、取り外しても良いが、そうするとハウジングがやや重いので、装着性がだいぶ下がる。遮音性はそこそこ高めで、音漏れも少なめ。

 aptXには対応しない。通信性能はかなり安定している印象だ。遅延はほぼ感じられず、音飛びなどもなく動画鑑賞もきわめてスムーズで実用的なレベルだった。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、日本語含む多言語マニュアル、携行ケース。細身のコードにはほぼタッチノイズはなく、この点はスポーツ用途としては好ましい。

 

 

【2】音質

 音質的には全般的に精彩がよく出ていて、とくに金属系楽器の硬質な表現がうまく、低域もほどよく出ており、リズムムードと空気感の表現にはそこそこの妙味がある。一方で空間表現はやや平面的であり、奥行きはそれほど感じられない。ボーカルは自然な味わいでのびやかさもなかなかにあり、天井はそこそこ高く感じられる。音域の高低バランスもよい印象で、全体としてバランス感覚の良さを感じさせる。

 

[高音]:高域にはほどよい伸びやかさと透明感が出てきれいな印象だ。天井もあまり意識しない高さがある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は若干近く、奥行き感はそれほど感じられない。ピアノや金管楽器、ギターのつま弾き音、ハイハットなどの金属楽器の表現はきらびやかさとほどよい硬質感が出ており、なかなか秀逸。木管も震えが感じられるしっかりした表現になっていて、好感が持てた。

[低音]:低域の振動はほどよい締まりがあってビィーンといった感じの音。減衰は素直で深掘りを感じやすい。ドラムはほどよい粘りがあるパバンパバンといった感じだが、前面にあまり出てこない印象でおとなしめ(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:やや中域が近く、カマボコに感じられる。高低としては低域はややおとなしく、高域の方向に抜けている印象はある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは粘りと反発力を感じる音だが、ややおとなしめで弾けが強く出る傾向にあり、ハイハットなどが精彩に富むので疾走感が演出されやすい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:比較的自然でのびやかな味わい。かすれる感じはないが、息遣いも結構うまく出ている印象で反響感も出るがしつこさはなく、素直に透明感が出ている

 

【3】官能性

 奥花子「桜並木」はアコースティックギターとピアノの精彩感と近さがあって、かなり色づいた印象を受ける。ボーカルの息遣いも聞こえる生々しさもあり、やや豪華な雰囲気となって憂愁はだいぶ薄まっており、むしろきれいに花咲く桜の情景が強く意識される味わい。

 Kylee「大好きなのに」はドラムが粘りと弾けがありながら強く出過ぎず、素直にボーカルが引っ張る展開で、それに彩りをそえるピアノなどが比較的強く出る。そのため全体としてパンチの利いた疾走感と彩りに満ちた味わいで明るい。ボーカルはそれほど高く伸び上がる感じはないが、元気があって活力に満ちている。

 ClariS「nexus」はかなり緻密な表現が密度高めに展開される。奥行き感はないが、効果音の演出は十分出ており、しかもガチャガチャしない。全体として軽快ながら精緻に描き込まれており、中毒性は高い。一方でボーカルはやや単調となっており、楽器音に比べると精彩に乏しい。

 やなぎなぎ「春擬き」は疾走感と活力に満ちている。中域の充実感が元気よく力強い曲調になっており、ボーカルの高域に抜けていく高さは若干弱く、その意味でサビでの高揚感には欠けるものの、むしろサビ前での息遣いなどに味わいポイントが多く、満足度は高い。弦楽の情感表現も巧み。

 

【4】総評

 全体的に音に精彩感があるが、とくに中域の密度はなかなか味わい深い。低域、高域は抑え気味に思うが、それでもバランス感覚はしっかりしており、低域はしっかり弾み、高域はほどよい抜けの良さがあって味気なくは感じさせない。中域の中毒性の高い表現を味わうには最適で、通信性能の安定性の高さを考えても、そこそこのコスパの良さを感じる。曲によってははじのほうにざわつきを感じる。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 疾走感がうまく出る。中域の密度が高く、元気よく駆けだしていくボーカルとそれを支える楽器音の奔流に魅力がある。

 

 ややドラムがさっぱりしているが、弾力は良く出ているので全体として疾走感が強く出る。中域の密度が高いのでギターとボーカルの絡み合いはよく聞こえて中毒性がある。

 

Mixcder Flyto カナル型 高音質 Bluetoothイヤホン ワイヤレスイヤホン マイク付き 防汗 防滴 ハンズフリー 搭載 (ブルー・ブラック)

 

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【カナル型イヤホン SONY MDR-EX250 レビュー】空間表現の広さに妙あり。スカスカしたところはあるものの、繊細さのある音は低価格とは思えないほど上質

ソニー SONY イヤホン MDR-EX250 : カナル型 ブラック MDR-EX250 B

 

おすすめ度*1

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ASIN

B00ZE3V2BO

 小型のハウジングで耳になじむ。遮音性はそこそこ高く、音漏れもほとんどない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。細身のケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

 

【2】音質

 広がりへのこだわりを感じる音質。全体的になめらかで、しかし緻密さを失っていない。そしてイヤホンという耳に近い機器でありながら、音の圧迫感を感じさせない、痛いとことも刺さるところもない鳴り方。全体的に優雅さを感じさせ、耳に優しい。そのせいかややおとなしく、量感は感じづらいが、耳が慣れてくると味わいが増してくる印象だ。どちらかというと低域寄りでドンシャリイヤホンという分け方になるかもしれないが、ドンドンした感じのない低域とシャリ感はあまりなく力なく消え入る感じが強い高域の特徴を考えると、ドンシャリという表現はややこのイヤホンの印象とは異なるだろう。

 

[高音]:高域はやや天井感がある。明白な頭打ちは感じないが、それでものびやかさには若干欠ける印象(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ピアノは柔らかく、ポロンポロンという優しい鳴り方。全体的に中域は広く、奥まった感じでスカスカしているところはある。

[低音]:全体的にやわらかい弾みを感じ、地鳴りに近い空間下方向に広がる鳴り方100hz~20hzまで素直な減衰で40hz以下はほぼ聞こえない。荒れた振動域はなく、下へはかなり深掘りされて聞こえる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:とにかく広い音場。全体的にのびやかで奥行きを感じさせ、圧迫感はない。最初の印象では音が遠く小さく感じられるが、耳を澄ませると音像ははっきりしており、澄み渡るといった感がある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:精度は高く、意外と鮮明に聞こえるが、全体的に強調されないので、曲調はどれも比較的穏やかに感じられる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:やや暗く感じられるが、中低域は活き活きしている。高域は若干弱い。

 

【3】官能性

 分島花音「killy killy JOKER」は弦楽がやや控えめでパーカッションが目立ち、疾走感強めに感じる。低域も重みを直接伝えてくるというよりは重みから発せられる衝撃波と地鳴りが伝わってくるような実感があり、空間性が感じられる。

 多田葵「灼け落ちない翼」は広くスカスカしてしまうところがあり、ボーカルが孤立している印象に聞こえる。全体として空虚で寂しく感じられる。ボーカルのサビでののびやかさも力強さや明るさがうまく出ていないような感があり、やや元気なく感じられる。

 ZAQ「Inside Identity」はイヤホンによっては圧迫感が強い曲だが、このイヤホンでは全く圧迫感を感じず、やや広めの部屋でスピーカーを並べて聞いている印象。すっきり気味で全体的にやや暗く感じられる。量感の強いイヤホンになれていると、味気ないようにも思えるが、聞き疲れするところはなく、よく聞くとアタック感などは結構しっかりしており、ミニチュア的ではあるものの、満足度は高い。

 Rasumus Faber「Eternal Wind JAZZ Ver.」の低域はかなり上品で、空間演出に注力しており、リズム感は控えめ。ピアノが鮮やかかつ優雅で品格がある。やや迫力と量感が不足して感じられるが、やや離れたところから聞いているような空間の広さは秀逸。

 

【4】総評

 低価格イヤホンでは随一といっていいくらいの広い表現が魅力。一般的なイヤホンと比べるとおとなしめに感じるので、最初は味気なく感じるが、聞き慣れてくると、聞き疲れせず、ほどよい繊細さもあり、気に入れば他のイヤホンとは明らかに違う魅力に気づく。好みは分けそうであるが、低価格とは思えない空間表現力を持っているのは事実で、それだけ考えればコスパは悪くない。が、広さに偏りすぎているところもあり、万人向けという感じではない。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 全体的に圧迫感がなく、この曲の切迫感はあまり感じないかも知れないが、音の定位感は秀逸でじわじわとくるものがある。

 

 サビ後の空間的な中毒性はなかなかにうまく出る。低音の表現も空間性重視のこのイヤホンに合う。

 

 低域が広さを表現し、各楽器の鳴り方も低価格とは思えない繊細さがあり、オーケストラサウンド向きといえる。

 

ソニー SONY イヤホン MDR-EX250 : カナル型 ブラック MDR-EX250 B

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【カナル型イヤホン SUNMIN L-802 レビュー】バチバチと熱量高めな低域とドライなサウンドが特徴

SUNMIN [メーカー1年保証]イヤホン高音質 重低音 カナル型 ハンズフリー通話 遮音性 防汗防水 サウンドピーツ コンパクト 軽量 着け心地抜群 ステレオイヤフォン カナル型イヤホン ヘッドホン (ブラック)

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01NH5HIVI

 小型のハウジングは耳に良く収まる。遮音性はそれほど高くなく、音漏れはそこそこ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え。細身のケーブルはタッチノイズ多め。

 

 

【2】音質

 音質的には低域が目立つやや機械的なガシャガシャした傾向がある。ギターやベース、ハイハットはかなりドライでガシャガシャし、ドラムは粘りがあるバチバチした音で全体として熱気に満ちている。ボーカルはやや暗め。

 

[高音]:突き抜け感に乏しく、天井感が目立つ(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:全体的に近く、ステレオ的な鳴り方。奥行き感はほとんどない。

[低音]:ややブーミーでぼーっとしているが、集束感があって一定の幅に収まる感じのある音。60hzから50hzのかなり下の方に粗めのピークがある(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:平面的で天上も近く、底はやや深いものの、全体的に額縁に仕切られた一枚絵のような収まり感があり、しかも音はかなり近いので近視眼的にスピーカーに直接耳を当てているような感じに思う(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムはバチバチ粘り、ハイハットなどは硬質で全体的に硬い。そのため軽快さは出づらい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:かなり近めに聞こえ、全体的にドライ

 

【3】官能性

 UVERWorld「CORE PRIDE」はバチバチと粘るドラムに魅力がある。ただギターやベースは硬く重く、エッジがややはっきりしないところがあり、中毒性は少なく、一本調子。

 今井麻美「朝焼けのスターマイン」もリズム一本調子なところがあり、ボーカルはドライさが強調されすぎて風邪でも引いているかのように高域で喉にかかったようにかすれがちで、息苦しさを感じるほど。活力に乏しい。

 Rasumus Faber「海の見える街 JAZZ Ver」はよくこのイヤホンに合う。濃厚で粘りのある低域と硬質なピアノがかなり大人びた雰囲気を演出しており、聴き応えがある。

 

【4】総評

 やたら粘り気のある低域と全体的に硬質でドライに出る音質はジャズやラップなどに合いそうだ。全体的に低価格イヤホン特有の平面な音響空間を感じさせるので、中毒性や面白みに欠けるところはあり、解像度的にも乱暴さが目立って音が毛羽立つところがある。女性ボーカルが高域で元気がなくなり、息苦しささえ感じられるのは明白な欠点で高域の表現力の低さはかなり気になるかもしれない。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 やや奥行き感に乏しく、そのせいか展開が単調になりがちではあるが、粘りのあるリズムとドライな声質表現はこの曲によく合う。

 

SUNMIN [メーカー1年保証]イヤホン高音質 重低音 カナル型 ハンズフリー通話 遮音性 防汗防水 サウンドピーツ コンパクト 軽量 着け心地抜群 ステレオイヤフォン カナル型イヤホン ヘッドホン (ブラック)

 

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【カナル型イヤホン ZERO AUDIO ZH-DX210-CB レビュー】コスパ最強クラス!3000円以下のイヤホンを買うなら、多少上乗せしてこれを買った方が良い。価格帯を超越した空間表現としなやかな音質

ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ バッソ ZH-DX210-CB

 

おすすめ度*1

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ASIN

B0093VVPM4

 一部例外を除いてZERO AUDIO製品全般に言えることだが、正直外観デザインはチープ。装着感は悪くないが、LRはわかりづらく、毎回装着するときに確認する必要がある。遮音性はそこそこ高く、音漏れはほとんど目立たない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。細身のケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

 

【2】音質

 音質的には高域は伸びやかでしなやか、空間に溶け込むように消失し、すっきりしている。中域は広めでやや柔らかめの耳当たりがよい味付けで、低域はゼロオーディオ製品全般に共通する、膜を張るようなやや粘る弾力のある音で自己主張は強くないが、存在感がある。何よりも素晴らしいのはそのバランス感覚で、音域の高低のバランス、左右と空間のバランス、ボーカルと楽器との距離関係と一体感に優れており、どんな曲でも大抵過不足なく聞くことが出来る万能さがある。どんな曲でも不満を感じづらいイヤホンというのは多くはないもののそれなりの数はあるが、どんな曲でも一定以上の満足感が得られるイヤホンというのはあまりない。それが低価格帯ともなればなおさらである。

 

[高音]:のびやかで上方向にきれいに消失する。空間との親和性が高く、浮き上がることなく、天井も感じさせない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域も広さを良く表現する。ピアノはやわらかく繊細さを感じる表現だが、弦楽にはのびやかさとほどよい厚みがあり、しかも弦楽中心の曲でもそれが目立ちすぎない品格ともいえるバランス感覚があって驚く。

[低音]:ほどよく弾力と反発感もあるが、硬くなりすぎずに空間に抜ける、やはり空間との調和性を感じる音。振動にはやや厚みがあり、100hz~40hzまで自然な減衰をするため、深掘り感もよく出る(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:全体的に広い。上下も境を感じさせないが、高域が空に抜けていく消失感があるのに対し、低域は一定の床面を感じさせる。ドームのような広い球状の空間を感じる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:立ち上がりとアタック感が良好で必ずしも自己主張は強くないが、利きはよく、曲に塩味や酸味をうまく加える印象。ドラムは弾力的でズバンズバンといった色合い。重低音という言葉から想像されがちなドンという硬い重い音とはやや異なるのは留意が必要かも知れない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは伸びやか。ハイレゾ対応なんじゃないかと思うくらい高さと自然な抜けの良さを感じる、サビできれいに上へ伸び上がる表現は一級品。戻ってくる声色もつややかで、全体的にしなやかさを持っている。

 

【3】官能性

 分島花音「killy killy JOKER」はガチャガチャしがちな曲だが、このイヤホンはそつなくこなしている印象。弦楽が伸びやかで元気よく、ボーカルの力強さとコシ、のびやかさも出ていて、元気よく、重苦しさ・暗さがあまり感じられず、ポップな感じが強調されていて、ゴシックな雰囲気はフレーバーにとどまっている印象。それなら味気ないかと普通思うのだが、弦楽を始めとする表現が優麗で、世界観はうまく出ており、納得させられる。

 いきものがかり「未来惑星」はボーカルが元気よくのびやか。消失感も綺麗で変な余韻無く空間に溶け込む。ドラムは弾んで躍動的であり思わず耳が向く存在感があるが、支配しすぎない。演出音も過剰感なく空間に密度を加える表現で、ボーカルを邪魔せずに全体として調和が取れた世界観を表現している。

 Rasumus Faber「月の繭 JAZZ Ver.」は豊かな低域がのびやかで広い空間を作り出し、その上にピアノが繊細かつ優しい、月影を思わせる色づけを丁寧にしていく。パーカッションのハイハットは粒感良好で自己主張しすぎず、静寂な空間に星々の宝石のような小さいながらも強い輝きをまぶすように、彩りを与えている。虚空の中に自己主張せず、しかし存在感と神々しさを感じさせる月の姿がありありと浮かんでくる。

 

【4】総評

 とても5000円未満の価格帯のイヤホンとは思えない、バランス感覚の良さ、表現力の高さがあり、1万円クラスの製品とさえ渡り合えるほどの恐るべきコスパを感じる。一方で無駄を削ぎ落としたところが見られ、やや安っぽい外観デザインや使い勝手の面での配慮の少なさなどはあるが、価格を考えればこれもわずかな不満をこぼす愚痴・当てこすりでしかない。ただもう少し手を伸ばすと同じメーカーでハイレゾ対応かつデザインもゼロオーディオにしては珍しくかっこよく機能的な名機ZH-DWX10が控えており、欲を出すと迷うところではある。しかし、同価格帯では圧倒的すぎるともいえる表現力とコストパフォーマンスに他の選択肢はほぼないと言って良く、好みがはっきりしている人以外は、これを選んでほとんど間違いはない。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 重く鳴りすぎず抜けよく弾む元気なドラム。ガチャガチャせず方向感も広さも丁寧に表現される中域。ボーカルは中央で楽器とほどよく分離しており、混ざらないが離れすぎず一体感を失っていない。サビでは上方向に綺麗にボーカルが溶け込み、音楽全体の情感が素直に高まっていく。

 

 ギターやベースにエッジとアタック感が有り、パーカッションの立ち上がりも良く、疾走感がうまく出ていて、前に突貫していく展開が丁寧に表現される。低価格イヤホンでは楽器音に埋もれてぼやけやすいボーカルだが、このイヤホンでは温度感も失われず、息遣いさえも感じられる。

 

 空気感があり、情緒感に満ちている。しっとりとしたボーカルとそれを丁寧にフォローする楽器が一体となってノスタルジックな世界を作り上げている。ボーカルに素直に追随して目立ちすぎないが色づけを加える楽器音の調和した表現に、しつこいところを感じず没入でき、情景に浸れる。

 

 サビに向かって天上へと高く飛翔していくこの曲のボーカルの表現をここまできれいに味わえる低価格イヤホンはほぼ皆無。穏やかに自問するような導入から、情景へと向かっていくにつれて昂揚していくボーカルが抜けた後の消失感もカタルシスに満ちており、中毒性が高い。

 

ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ バッソ ZH-DX210-CB

 

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【カナル型イヤホン X-LIVE HA01 レビュー】粗くドライでジャリっとした音。ざわつく場面もあり。低域はブーミー。全体的に暗め

Hi Performance Earphones, Granvela Ha01 In-ear Headphones Enhanced Bass Stereo Earbuds with Microphones for Iphone, Ipad,android Phones, and More Phones and Tablets-white [並行輸入品]

 

おすすめ度*1

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ASIN

B00R3V8524

 小型のハウジングは耳に良く収まる。遮音性はほどほどあり、音漏れは少ない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、マニュアル。細身のケーブルはタッチノイズがややある。

 

 

【2】音質

 音質的には全体的にドライ。ジャリジャリした粗い感じの音になりがちなところがある。低域がややブーミーではじのほうで歪みが出るのかブンブン鳴る。中域も曲によってはじでざわつく感じがある。高域は天井があり、女性ボーカルは全体的に暗めに出やすいため、ややグレースケールな味わいになりがち。

 

[高音]:高域はそれほど目立たず、天井が感じられる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ステレオな感じがあり、左右での鳴りが結構強い。奥行き感はあまり感じられない。

[低音]:かなりブーミーでブンブンいう音。振動はかなりぼーっとした音だが、60hzから50hzのかなり下の方に粗めのピークがある。結構深掘りされて聞こえるうえに、空間に利くので、全体的に曲を下方向に引っ張り、それが全体的な暗さにつながっているようだ。弾みはあまりない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:天井は近く、左右はやや近めでかなり意識させられ、下はやや深い。天井が近く、下は流砂のように音を吸い込み引っ張る傾向が見られる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ハイハットなどは左右に強く出る。ドラムはかなりもっさりして下方向全体に響き、下にエネルギーを溜める鳴り方で弾力性や粘りはあまり感じられない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:全体的にドライでやや奥まっており、暗めに聞こえる

 

【3】官能性

 UVERWorld「CORE PRIDE」はボンボンと鳴るドラムが支配的。味付けをするベースやギターはエッジが甘く、彩りを添えるキーボード音も目立たないので、全般的に単調に感じられる。

 ROUND TABLE featuring Nino「夏待ち」はボーカルがちょっと暗く、楽器音も低音方向に引っ張られがちで全体として元気がないのでやや陰鬱。ギターのつま弾き音も暗く、晴れた夏空というよりは遠くで雷鳴が聞こえ、一雨来そうな翳りを感じさせる、やや曇った印象。

 Rasumus Faber「ミラクル・ガール」は中高域にジャズ特有の濃密感はないものの、低域金管やパーカッションの利きはよく、量感はたっぷり。下方向限定ではあるが、濃厚さはあり、やや単純な展開ではあるものの聴き応えはある。

 

【4】総評

 支配的な低域と左右で近く鳴る中域楽器やパーカッションが魅力で、素直にジャズ向きといえる。ボーカルは暗めであり、ドラムに躍動感がなく、奥行き感や解像度に乏しいので、ポップスやダンスミュージックには向かない印象だ。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 濃密さには若干欠けるかも知れないが、この曲のような落ち着いた曲なら粗さも目立たず低域中心に量感を堪能できる。

 

Hi Performance Earphones, Granvela Ha01 In-ear Headphones Enhanced Bass Stereo Earbuds with Microphones for Iphone, Ipad,android Phones, and More Phones and Tablets-white [並行輸入品]

 

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【ハイレゾ対応イヤホン ZERO AUDIO ZH-DWX10 レビュー】良質な空間表現と秀逸な音域バランス感覚のゼロオーディオ、渾身のコスパモデル

ZERO AUDIO ハイレゾ音源対応 カナル型イヤホン DUOZA ZH-DWX10

 

おすすめ度*1

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ASIN

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 空間表現の良さと高低のバランスの良い音域の鳴り方が丁寧な味付けになっていて、しかもミドルレンジの価格設定で手が出しやすい、個人的に注目しているメーカーがZERO AUDIO。そのZERO AUDIOの万人向け決定版と個人的に思うのがこのZH-DWX10だ。

 ZERO AUDIOらしいシンプルなハウジングでありながら、何気なく色分けされていて工業デザインとしての洗練を感じさせる、その付け心地は耳に優しく自然に収まる。

 耳にしっかりはまるせいか遮音性もなかなかに高く、音漏れも思ったより少なめ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。ケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

 

【2】音質

 音質は全体的になめらかでのびやかであり、広く、高低もスムーズ。低域は膜を作る弾力のあるタイプの音で、中高域を邪魔せずに熱量と空間の広さに素直に貢献する。粘ったり硬く反響する音ではないので、ドラムはかなり柔らかいが、熱を空間全体に広げる存在感がある音だ。以前レビューした、こちらもお気に入りのひとつ、ZH-BX700は空間表現のよさは共通していたが、高域中心にややキラキラするところがあり精彩が強かった。それに対し、こちらはより丸く自然に近づいた印象で万人向き。ハイハットの粒感もかなり鮮明なので、場合によってドライさもよく表現される。

 

[高音]:なめらかでのびやかに広がる高域は個人的にかなり好み(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:鮮明度も高く、存在感はしっかりしながら広さを感じさせる良質な表現。空間を満たす空気感がかなりうまく出ている。

[低音]:ややブーミーで素直に減衰するが、50hz以降は少し沈み込む低音。締まり過ぎない厚みを持った振動音で、空間下方向全体に広い生命的な膜を作る。中高域を邪魔しない(分島花音killy killy JOKER」、UVERWorldCORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:広く、そして高い。下方向は明確な床というよりは、柔らかい弾力膜、上方向も自然に消え入っていく高さがある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムの熱量はやや高め。弾力はそこそこで下方向に地熱を沈ませるが、圧は失われず生き生きしている。ハイハットの粒感も秀逸で耳に小気味よい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:つやつやなめらか。みずみずしくのびやか。ドライなハイハットなどに影響されない一貫性があり、非常にクリアに感じられるが、透明感は利きすぎる感じではなく、自然。

 

【3】官能性

 KOKIA「One by one, Day by day (The 5th season concert ver.)」は澄みやかでのびやかなボーカルとコンサート会場のライブ感空気感がうまく出ている。精密でありながら尖りすぎない音の色彩は自然に空間に溶け込んでいく。とりあえずこの表現力に文句なし。

 ROUND TABLE featuring Nino「Rainbow」はイヤホンによっては弦楽の密度と彩度が強く出過ぎて近く鳴りすぎることがあるが、このイヤホンは弦楽の色彩感を出しながら広さも表現しており、かつボーカルと楽器の一体感も失われていない。ドライでハスキーでありながら暖色の優しい色合いのボーカルがまた叙情的で美しい。

 nano.RIPE「月花」はドラム表現が絶妙。硬くなりすぎず、ぼやけすぎず、重すぎず、跳ねすぎず。生命的な膜を張って弾力あるリズムをもたらし、ボーカルと空間に生々しさを加える。この生命的な音色はこの曲の独白のような味わいに「cogito ergo sum」の実感を加えており、説得力を増して世界観を確かなものにしている。

 

【4】総評

 バランス良い音域表現、広い空間表現は秀逸だが、何よりこれで1万円を切る価格で手に入るというのがうれしい。味付けも万人向けで多くの人にとって納得の音質のはず。コスパは文句なく最強クラスで、しかもデザイン的にも奇を衒ったところはなく、手堅くまとめられていて品があってビジネススタイルの服装にもスポーツスタイルやラフな服装にも合う。同価格帯ではもはや死角なしといえるほど優秀なイヤホンだ。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 濃厚な空気感、ブンブン言い過ぎずに生命的な色彩を失わない低域、のびやかで鮮やかなみずみずしいボーカル。ライブ感のある充満した空気も感じられる。

 

 キンキンしないピアノが色彩だけを丁寧に加え、繊細な暖色ボーカルを精緻に表現している。全体的に生命的で良質。

 

  鮮やかな季節の移り変わりを広い空間を支配する生命的な低域が表現する。生まれ散っていく命の移ろいが生々しい実感を伴って伝わってくる。

 

  こちらもライブ空間の濃密な色彩が感じられる。空間に溶け込んでいくボーカルと鮮やかなアコースティックギターのサウンドが全てを満たしてくれる。

 

ZERO AUDIO ハイレゾ音源対応 カナル型イヤホン DUOZA ZH-DWX10

 

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【ワイヤレスイヤホン SoundPEATS Q9A レビュー】緻密でやや繊細すぎるところはあるが、バネのある中域が魅力のイヤホン。すっきりのびやかで比較的万能

〔5色展開〕SoundPEATS サウンドピーツ Bluetooth イヤホン 高音質 aptXコーデック対応【メーカー直販 / 1年間保証】低遅延 外れにくい 耳掛け式 Bluetooth 4.1 + CSR社チップ採用 IPX4防水 IP4X防塵 スポーツイヤホン マイク付き ハンズフリー通話 CVC6.0ノイズキャンセリング 音漏れ防止機能 ブルートゥース イヤホン Bluetooth ワイヤレス イヤホン Bluetooth ヘッドホン Q9A ブラック

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01CN45V6I

 イヤーフックつきのやや大きめな台形ハウジングは最近スポーツタイプを中心に流行しているデザイン。イヤーピースは傾斜を伴って耳に深く差し込まれるので装着感はしっかりかつ装着性も高い。

 aptXに対応する。通信性能的にはやや相性があるようで、PC用のaptX対応レシーバーでは通信が非常に不安定で実用性皆無だったが、手持ちのAndroidタブレットiPhoneのaptX対応機種では遅延や音飛びなどはなかった。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、英語マニュアル、携行ケース。平形コードには全くといっていいほどタッチノイズはなく、スポーツ用途としてはこれも好ましい。

 

 

【2】音質

 音質を一言で表現すれば緻密かつすっきり。細かいところまでかなりきれいに表現するが、それに拘泥しすぎない開放的な距離感とのびやかさも備えており、情報量の多い曲でもガチャガチャしすぎずに圧迫感がなく、爽快感が失われていない。低域はかなり薄味で中高域、とくに中域の充実度と空間表現が巧みなので、全体的に開放的かつ軽妙という味付け。やや軽すぎて走りすぎる傾向もないとはいえないので、細かいところでは好みは分かれるかもしれないが、ダンスミュージック・ポップス・ヒップホップ・ゲームミュージックなどに比較的万能な性能を発揮する。高さもよく出るので空間的な面白みもあり、中毒性はなかなか高い。

 

[高音]:高域もほどよく丸みもあってなめらかにのびるリニア感のあるスムーズな鳴り方(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は緻密だが音の消失はすっきりしているので後味はそれほど強く残さない開放感を伴った音。ピアノや弦楽ともにほどよい色彩とのびやかさ、そしてくどくならずほどよく消失するバランス感覚があって、全体として優等生的な鳴り方。

[低音]:低域はかなりおとなしく、振動も強くなく線に近い細かなもので、50hz以下はとくにおとなしい。おそらくこの締まった特徴が、ドラム音などに弾みを持たせており、熱量を伴いながら反発する弾力を感じさせている。低域重視ではないため量感にはやや乏しいが、存在感はしっかり感じられる低域(分島花音killy killy JOKER」、UVERWorldCORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:足場はかなりしっかりした床を作るため、全体として三角形に上に高い。体育館の床面のようなはっきりした反響があって、下では上方向に音が上がっていく感覚を感じる。上は天井も高く、女性ボーカルはサビでスルスルとのびやかに上がっていく(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは軽妙。ハイハットはかなり緻密に粒感が出るので、全体として軽快な印象(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:若干がなる傾向がないでもないが、比較的良質でまるっとした抜けの良い感じの声質になり、とくにアニメ声との相性は良さそう。

 

【3】官能性

 鹿乃「腐れ外道とチョコレゐト」は軽妙なリズム表現の上にかなり変化に富んだ音が盛り込まれ、ガチャガチャうるさくなりやすい曲だが、このイヤホンはそうした情報量過多な表現をこの曲本来の持ち味である軽妙という方向にうまく消化しており、良質。ボーカルにかかるエフェクトと消失感、それに伴う残響感もなかなか秀逸で文句ない。

 Rasmus Faber銀河鉄道999 JAZZ Ver.」はこのイヤホンで聴くと低域の密度は減って聞こえるので、どちらかといえば軽妙なピアノが主導するステップを踏むような遊び心のある表現。低域は支配的でなく味付けに徹しており、楽しげで茶目っ気のあるボーカルを中心にやや華やかで若干頽廃的な雰囲気に酔える。

 nano.RIPE「ラルミー」はnano.RIPEの曲の中でもややざわざわしやすく、うるさくガチャガチャしがちな曲。このイヤホンはまずドラムが軽快で重たくせず、サビでのボーカルの飛翔をうまく支えて、弾ませていく。ベースの利きも下にエネルギーを一度貯めて上に解放する弾力となっており、下方向に貯まりこんで沈まないために、全体として前向きで力強い曲調がうまく出ていて、ヤマ場でやや過剰になるハイハットなども耳障りにならない軽快なものになっている。

 歌組雪月花「回レ!雪月花」は緻密に出し過ぎてしまい、ややリズムが硬く、全体として硬質になっている印象であり、元々ボーカルと楽器が絡み合う独特のグルグルした回転の感じられる中毒性が魅力である部分が強く出過ぎて、ボーカル周りに音が集中しすぎ、目を回すくらいめまぐるしくなってしまっている。中毒性がかなり高いので、うるさすぎないが、人によってはくらくらするくらい過剰になっている。

 

【4】総評

 高い装着性とタッチノイズのないケーブル、一部相性はあるようだが全般的に安定的な通信性能とスポーツ向けワイヤレスイヤホンとしてはかなり理想的であり、コスパは文句ない。音質的にも繊細さと開放感を兼ね備えた比較的万能なもので、低域は量感自体には乏しいものの、それを補ってあまりある弾力性を持っていて、軽妙で明るいアニメソングには強く、JAZZも遊び心の強い曲を中心に楽しめる。ダンスミュージックやシアトリカルな表現の入るゲームミュージックにも向き、ごくまれに表現が行き過ぎてしまうところがあるものの、ほぼ万能といってよい聞き心地は万人向けに近い。ほとんどハズレがないという意味でかなりおすすめである。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 寂寥感のある導入、華やかさを増してシアトリカルになっていく中盤以降までうるさくなるところなくスムーズな流れで導いてくれる。曲の展開によって情感を溜めるゲームミュージックや映画音楽を楽しむにはこのイヤホンは持って来いだ。

 

 この曲はイヤホンによっては重苦しくなりすぎたり、逆に低域が軽くなりすぎて薄味になったり、ノイズ感がうまく出なくてあっさりしすぎることがある。しかしこのイヤホンは低域を軽快な弾力で表現するので一定の緊張感を維持しつつ開放的なものにしており、同時にノイズ感は緻密に表現してフレーバーとしての焦燥感や心のざわつきを余すところなく伝えており、価格帯を考えると、うまいとしか言いようがない。

 

  やや過剰な弦楽の色彩感はうまく出ており、そのうえで全体として弾みのあるパーカッションの表現が、青春期独特のわくわく感、冒険心、自己充足感を思い出させてくれる。ボーカルものびやかに出ていて、明るく元気。

 

  名曲「ハッピーハミング」もなかなかよいが、ネット上に良質な音源が見つからなかった。ロンドンフィル版だが、中盤の「ハッピーハミング」部分はやや味気ない。とはいえ逆に前半のオーケストラ版「木漏れ日の中で」はこのイヤホンで聴くとうららかな陽光から風のそよぎ、それに合わせて踊る草花の香しい呼吸さえ聞こえる。価格を考えれば、まさに秀逸。

 

〔5色展開〕SoundPEATS サウンドピーツ Bluetooth イヤホン 高音質 aptXコーデック対応【メーカー直販 / 1年間保証】低遅延 外れにくい 耳掛け式 Bluetooth 4.1 + CSR社チップ採用 IPX4防水 IP4X防塵 スポーツイヤホン マイク付き ハンズフリー通話 CVC6.0ノイズキャンセリング 音漏れ防止機能 ブルートゥース イヤホン Bluetooth ワイヤレス イヤホン Bluetooth ヘッドホン Q9A ブラック

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ワイヤレスイヤホン Awei A921 レビュー】安定した通信性能にほどよく量感のあるややブーミーな低域

Bluetooth Sports Wireless Runnning Stereo Magnetic Headphone for iPhone,Tablets,Android Phones

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01K1UYXR4

 比較的シンプルなデザインのBluetoothワイヤレスイヤホン。ハウジングはドラム型で耳によく収まり、重量的にも軽めだ。平形ケーブルのタッチノイズはやや目立つ。

 通信性能的にはかなり安定しており、音飛び・遅延はまれで動画鑑賞にも問題なく使用できる。aptXには対応しない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、マニュアル。マニュアルは日本語には対応しない。

 

 

【2】音質

 音質面では密度と量感がある低域が特徴的だ。味付け的にはややブーミーで強く重たく響くと言うよりはズンズンとした地鳴り感を加える印象で、目立ちすぎる感じはないが、重厚な低域が好みの人にはやや物足りなく感じるかも知れない。ドラムも下方向に床面を作る感じが近く、どちらかといえば深みを感じさせる鳴り方をする。ボーカルはその低域のやや上中央に聞こえ、中高域はやや控えめ。全体としてはやや暗めの表現。

 

[高音]:高域はやや落ち着いた印象で天井感も近いので開放感は出づらい。サビでは行って来いな展開になりやすい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域も奥行き感にはやや乏しく、低域の陰に隠れがちで弱い印象。自己主張はそれほど強くない低域だが、それ以上に中域が引っ込み思案すぎる印象があり、また音は全体的にボツボツとした乾いた感じがある。そのためどんな曲でも味付けはドライに感じられがち。

[低音]:低音はブーミーでドンドンというよりはズンズンという空間に響かせる印象。100hzから素直に減衰していくので、深さが出る(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:ブーミーな低域が自己主張はそれほどでもないが支配的で、全体的に下方向を感じやすい。天井は近く、逆三角な空間印象(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドンドン来る感じの音でなく、反発感には乏しいのでドラムは場合によって意外とおとなしく感じるかもしれない。中域パーカッションの味付けはドライかつややアタック感に乏しい落ち着いた印象で、全体として緩やかな印象(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:女性ボーカルは暗く感じられる。のびやかさにはやや乏しい。

 

【3】官能性

 ダイスケ「いつだって。」は安定的ではねるところのないボーカル表現になっていて全体としてやたら低域中心に落ち着いた印象になっており、曲は全体的に暗めかつ穏やかで変化に乏しい。アコースティックなギターも彩りに乏しく、全体的に単色かつ灰色な味付け。この曲本来の色彩感がうまく出ていない印象だ。

 池田綾子「ひとつの願い」はダークでドライな感じで密度がよく出ている印象で、この曲の持ち味の一つである胸につまされるほどの切実さは出ている。ただベースの利きは中域付近ではやや弱く、重厚さという意味ではそれほど強くなく、心の闇を思わせる深淵を感じさせる味付けになっている。

 Rie fu「For You」は個人的にはなかなかうまい印象だ。軽快さもそこそこ出ており、低域中心に楽器がまとめられているせいか、もともと明るすぎないボーカルの傾向とも相まって、独り言・自問自答に近い胸に素直にとどまる納得感がある。全体としてはやや暗めではあるものの、それが逆に効果的な印象だ。

 Rasmus Faber「時の記憶 JAZZ Ver.」は深みのある低域管弦の音と、ざわつきすぎないパーカッションが非常に安定的で説得力を感じさせる。ピアノも硬くなりすぎず、ほどよい柔らかさを感じさせ、全体として濃密で深い表現になっている。

 

【4】総評

 深い低域、安定的でやや暗い表現の傾向、行って来いな高域と、どちらかといえばジャズ向きな印象。ドラムの鳴り方もはじけるよりは地熱を加えるもので、渋みのある大人びた曲調によく似合う。そのためポップス曲やダンス曲、ロック曲ではどうしても暗い感じと軽妙さに欠けるあたりが気になり、ボーカルものびやかさに乏しいので十分に楽しめない印象になりがち。通信性能的にはなかなか安定しており、遅延などはほぼ感じられないので総合的に見れば、コスパは必ずしも悪くないが、万人向けではない印象だ。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 低域に寄った濃密な表現、上方向に伸びすぎず心に深く沁み入ってくるボーカル表現、全体としてゆったりと響かせるリズムパーカッションなどこのイヤホン向きの要素が詰まっている一曲。

 

 同じジャズでもテンポが速く、やや変化に富む曲調だと若干展開に乏しく中毒性は低くなるが、それでも深掘りされる濃密な低域管弦の表現はなかなか味わえる。

 

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【カナル型Hifiイヤホン Pomelo RM-610D レビュー】コスパの良い低価格イヤホン。のびやかで女性ボーカル向きの音質

Pomelo Best カナル型マイク付きイヤホン イヤピース付き iPhone、Andriod各種対応

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01M0707FV

 Hifi対応のカナル型イヤホン。メタリックな半開放のデザインで軽量。その丸っこい外観に似合った、丸みのある抜けの良い音を出す。カナル型なので密着度は高く遮音性はそこそこあり、音漏れも比較的少ないように思う。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品は携行用の袋ケースとイヤーピースの替え。平形コードはややタッチノイズが目立つ。

 

【2】音質

 低域の張り出しがあるが、それほど支配的でもなく弾みがある。アコースティックギターのような金属的な音に味わいがあり弦楽音ものびやか。全体として尖ったところが少なく、丸みがあって暖かくて聞きやすい。左右の広さも感じられる。

 ただ全体として温もりのある味付けなので曲によって篭もっていると感じられることもあるかも知れない。

 

[高音]:尖りは少なく、のびやかな音。丸みのあるやわらかい音で抜けもよい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中域]:弦楽はのびやかで奥行き表現に回る。アコースティックギターが近く左右をよく表現する。

[低音]:100hz~70hzも比較的綺麗な振動だが、60hz以下あたりからは荒れが少なく締まりが良い。そのせいか床面を強く感じさせ、腰高な空間表現になる(分島花音killy killy JOKER」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:低域が床面を意識させ、その上に左右と奥行きに比べて天井がやや近い楕円形の空間を感じる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:床面に跳ね返る上方向へ持ち上げるドラムが躍動的。弾みが良いうえ、シンバルもよく締まって弾ける音を出すのでアタック感はなかなか(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:高域でものびやかさがある。中域は肉太気味に聞かせて、全体的に温度感と丸みがあって聴き応えと聞きやすさにバランスの良さを感じる。ボーカルの分離感はしっかり。

 

【3】官能性

 分島花音killy killy JOKER」では弦楽音が伸びやかにうまく出る。曲全体を揺らしながら広さを意識させつつ、ボーカルと立ち替わり曲を主導する。やや太めで肉厚な中低域とサビで高くなりのびやかさを増すボーカルの味付けもうまく出ている。

 鈴木このみ「夢の続き」はアコースティックギターが鮮やかに演出するメロディーラインにリズム感のあるパーカッションが方向感を味付けしながら疾走していく。ボーカルののびやかだが抜けが良く優しい雰囲気もうまく出ていて、穏やかだが鮮やかな情景が展開されていく。

 Choucho「空とキミのメッセージ」ではアコースティックな音が終始きらめきを表現しながら、のびやかなボーカルがどんどん元気に盛り上がっていく。ボーカルには透明感とかすれないのびやかさがあって、明るい曲調がきらびやかだ。

 

【4】総評

 低価格であることを考えるとコスパは悪くない。ノイズのようなものがなく、全体的にのびやかで鮮やかさもあり、聞きづらい刺さりのような不快要因がほぼ感じられない。

 とくに女性ボーカルと弦楽音に味わいがあり、のびやかな曲に向く。

 

【5】このイヤホン向きの曲

 のびやかで情感豊かなボーカル。彩りを添えるアコースティックな弦楽音。全体的に安定的で情報量もほどよく、比較的味わえる。

 

 しっとりとしながらもみずみずしさと芯のあるボーカル。ピアノ伴奏のみの弾き語りスタイルであることからボーカルに集中してたっぷり味わえる。

 

Pomelo Best カナル型マイク付きイヤホン イヤピース付き iPhone、Andriod各種対応

 

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【イルミネーションイヤホン Yamay GY0042-YK010-JSGN レビュー】外観がLEDでキラキラと輝くファッションイヤホン。音質的にはかなり増し増ししたブーミーな味付け

(亜美)Yamay 暗い 目に見えるインイヤ型の イヤホン 光るイヤホン 防汗 高音質 マイク付き 光る スポーツイヤホン (Type B金属, EL緑)

 

おすすめ度*1

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B01BY1AQY8

 この機種にはいくつかのバリエーションがあり、ハウジングの形状が選べるようになっているようだ。テストしたモデルは一般的なカナル型のドラムに近いハウジングのモデル。ケーブルはLEDで光るためかやや太めで、ケーブル中途にある専用スイッチを押すとケーブルが明滅する。

 耳にしっかり嵌まるのと音質がブーミーで大きめなせいか遮音性は高い。音漏れはそこそこ目立つが、ブーミーな味付けの割に漏れは少ない印象。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はLED充電用のケーブルのみ。説明書などは一切付属しない。

 

【2】音質

 あからさまに音量が大きく、ブーストが感じられる音で、低域を中心に全体的にブーミーなボコボコとしたやや音像のブレた印象がある。量感のあからさまな増し増し感を除けば、全般的に比較的自然な味付けであるとは思われ、キラキラ感を強調しすぎる感じもなく、安定しているとは思われるが、やや没個性とも言える。全体的にうるさすぎる感じもあり、とても繊細な表現とは言えず、聞き疲れしやすい。結局のところ音質的には悪くもないが、良くもないと言った感じでとくに特徴も無く、魅力を感じるところはあまりない。とにかく音が全体的に近い。

 

[高音]:高域は低域に押されがちではあるが、隠れることはそれほどなく、近めに聞こえる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域はやや広さが感じられるが、全体的に近く、圧迫感を感じやすい。
[低音]:80-60hz付近でかなり強くブンブンなるところがあり、50hz以下はだいぶおとなしくなる。このブンブン層の音がブーミーな床面を作るので、低域はバイクのエンジン音のように唸る傾向が出やすい(分島花音killy killy JOKER」、UVERWorldCORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:全体的に近く、カラオケボックスの一室にいるような近さと反響感がある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:全体的にボコボコした音で音像の締まりが弱く、低域リズムの反響感、残響感、厚みを強く感じる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:比較的自然で低域や中域に包まれた中心位置に少しだけ奥まって聞こえる。

 

【3】官能性

 奥華子「愛を見つけた場所」はボーカルのつややかさと空気感がやや失われており、キーボードの表現がかなり前のめりで強く出るので、カラオケを聴いているような感じに聞こえる。

 多田葵「灼け落ちない翼」はかなりキーボードがうるさく、演出過剰に聞こえる。低域の鳴りがよいのでリズム感は良く出ていて、味付け的には悪くないが、音量を上げるとガチャガチャと感じられやすい。ボーカルは荒れないので意外と良質。

 nano.RIPE「月花」はこのイヤホンにはよく合う。ボーカルの音域のせいか比較的よく分離され、楽器とのバランスも適正と思えるようなうまい位置で聞こえるうえ、低域のブーミーな表現も合致している。ギターなどの近い表現も濃密さの表現となってうまく出ている。

 

【4】総評

 基本的にブーミーで低域重視だが、個人的にはただ単にブーストして底上げしたような低域音は深さもなく、それほど良質とは思えない。とはいえ、小さな音量でも感じられる迫力と量感に魅力を感じる人も多いかも知れない。コスパ的にはそれほど費用対効果が高いとも思われないが、それはLEDフラッシュ機能をどう評価するかで変わりそうだ。

 

【5】このイヤホン向きの曲

 ややがなる傾向はあるものの、バンド構成とボーカルの音質と音域が合うのか、nano.RIPEの曲は比較的相性が良い。とはいえ、ボーカルが高域で小さく細る傾向、場合によってベースがうるさく感じられる場面もあるので、好みは分かれそうではある。

 

 ライブ音源では低域ががなりすぎて単純にうるさくなりがち。男性ボーカルのロックサウンドで、MVのようにパートごとにしっかり収録されてバランス良くまとめられているような音源は比較的良質に聞こえる。

 

(亜美)Yamay 暗い 目に見えるインイヤ型の イヤホン 光るイヤホン 防汗 高音質 マイク付き 光る スポーツイヤホン (Type B金属, EL緑)

 

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【カナル型イヤホン BCOOL S868 レビュー】中域やや低め重視のやや重厚な味わい。密度と奥行き感はそこそこ。ピアノの精彩は低価格モデルでは上質

BCOOL 高音質 インナーイヤー型イヤホン マイク付き ボリュームコントロール可能 音楽再生 重低音 ステレオインサイドホン 密閉型 カナル型 ヘッドホン IOS/Androidに対応 SUR S868

 

おすすめ度*1

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B01M228WEY

 比較的小型のハウジングは傾斜が設けられていて、耳にしっかりとイヤーピースが嵌まる。装着感は軽い。遮音性はそれほど高くなく、音漏れもだいぶ目立つ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。細身のケーブルのタッチノイズはそれほど目立たない。

 

【2】音質

 中域の充実度が高く、かなり量感を伴ったしっかりした音が聞こえ、奥行き感もそこそこ感じられる。低域はそれほど強くなく、高域も精彩が強くないので、全体としてカマボコ型といった味わいになる。中域やや低めの音のあたりにとくに精彩が感じられるので、床面も感じられ、リズム感もほどほどにしっかりしている。軽妙さも出るが、上に強く弾けないので安定感がある鳴り方で、表現の一貫性と密度が強く感じられる。中域の弦楽とピアノの表現は情感にもほどよく優れている。

 

[高音]:高域はやや奥まる印象となり、曲によっては中域に隠れがちになることも多い(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ピアノと弦楽の密度と厚みはなかなかで、濃密といった表現の似合う中域。奥行き感もほどほどあるので、広さもそこそこ感じられる。
[低音]:中域ほどではないが、厚みがあって振動はしっかりしている。80-60hz付近にピークが有り、床面はやや高いが、それが明確な弾みや反動、張りを感じさせてくれる。そのためドラムの粘りは意外とよく感じられる(分島花音killy killy JOKER」、UVERWorldCORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:やや腰高気味の床面と天井の近い高域、奥行き感と密度のある中域が織りなす、パノラマに近い空間表現(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:リズムを刻むドラムはよく聞こえるが、その割にシンバルなどのスパイスを利かせるパーカッションはやや弱い(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:中域のボーカルは密度もあり、肉厚さがあって力強い。解像度の問題かぼそぼそしたところはあり、高域は特にパサパサしている感じがある。

 

【3】官能性

 早見沙織東山奈央「Hello Alone」はボーカルのみずみずしさが足りず、かなりドライな味わいになっている。リズムが強く床面を意識させ、開放感が足りないので全体として暗い。量感は優れているが、とくに早見沙織のボーカルがダークでやや陰鬱に響いてしまうので、本来のこの曲の憂いを帯びながらも元気で明るさを忘れない前向きさが失われている。

 多田葵「灼け落ちない翼」は密度のある中低域がしっかりとリズムを刻み、一貫性のある展開。ほどよい空間的な広がりもあり、サビ以外は満足度が高い。一方でサビはのびやかさが足りず、高域の煌めき感がうまく出ないので覇気が感じられず、全体としてやや活力に乏しい曲調になってしまっている。

 今井麻美「朝焼けのスターマイン」もやはり下方向に厚みを感じる。ドライでハスキー気味になっても突き抜け感が強めのボーカルが温度と開放感をなんとかうまく感じさせて充実感は比較的高い。

 秦基博「水彩の月」は密度のある中域にほどよく温度を加える低域、そしてドライな男性ボーカルがうまくこのイヤホンに合致している印象だ。この曲のサビの天井の高さは感じられないため、虚空の月は感じられないものの、全体として味わい深い。

 

【4】総評

 低価格ながらしっかり楽しめる中域は魅力的。低域もそこそこ出ているので、迫力とリズムも味わえ、低域重視の人もほどほどに満足させることが出来る表現力を持っている。一方で高域の味気なさ、とくにアニメ声やアイドル声などの明るめの元気良い声質との相性は悪く、全体的に暗く聞こえがち。ハスキーボイスや男性ボーカルとは相性がよく、ドライな味わいを思う存分堪能できる。かなり低価格であることを考えると、コスパはかなりよいと思われる。

 

【5】このイヤホン向きの曲

 熱量と密度のある中低域が焼け付き、小春日和の思いがけない鮮やかな暑熱を感じさせる。肌寒さをぬぐい去る陽光の温度感はこのイヤホンでうまく表現され、圧倒的な世界観に没入できる。

 

 やはり密度と情感に溢れた弦楽が豊かな音楽を奏でるこの曲もこのイヤホンに合う。熱気は失われず、広さと情感も失われず、しかも濃密な空気感が身体を包み込んでくる。

 

BCOOL 高音質 インナーイヤー型イヤホン マイク付き ボリュームコントロール可能 音楽再生 重低音 ステレオインサイドホン 密閉型 カナル型 ヘッドホン IOS/Androidに対応 SUR S868

 

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