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【カナル型イヤホン SONY MDR-EX250 レビュー】空間表現の広さに妙あり。スカスカしたところはあるものの、繊細さのある音は低価格とは思えないほど上質

ソニー SONY イヤホン MDR-EX250 : カナル型 ブラック MDR-EX250 B

 

おすすめ度*1

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ASIN

B00ZE3V2BO

 小型のハウジングで耳になじむ。遮音性はそこそこ高く、音漏れもほとんどない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。細身のケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

 

【2】音質

 広がりへのこだわりを感じる音質。全体的になめらかで、しかし緻密さを失っていない。そしてイヤホンという耳に近い機器でありながら、音の圧迫感を感じさせない、痛いとことも刺さるところもない鳴り方。全体的に優雅さを感じさせ、耳に優しい。そのせいかややおとなしく、量感は感じづらいが、耳が慣れてくると味わいが増してくる印象だ。どちらかというと低域寄りでドンシャリイヤホンという分け方になるかもしれないが、ドンドンした感じのない低域とシャリ感はあまりなく力なく消え入る感じが強い高域の特徴を考えると、ドンシャリという表現はややこのイヤホンの印象とは異なるだろう。

 

[高音]:高域はやや天井感がある。明白な頭打ちは感じないが、それでものびやかさには若干欠ける印象(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ピアノは柔らかく、ポロンポロンという優しい鳴り方。全体的に中域は広く、奥まった感じでスカスカしているところはある。

[低音]:全体的にやわらかい弾みを感じ、地鳴りに近い空間下方向に広がる鳴り方100hz~20hzまで素直な減衰で40hz以下はほぼ聞こえない。荒れた振動域はなく、下へはかなり深掘りされて聞こえる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:とにかく広い音場。全体的にのびやかで奥行きを感じさせ、圧迫感はない。最初の印象では音が遠く小さく感じられるが、耳を澄ませると音像ははっきりしており、澄み渡るといった感がある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:精度は高く、意外と鮮明に聞こえるが、全体的に強調されないので、曲調はどれも比較的穏やかに感じられる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:やや暗く感じられるが、中低域は活き活きしている。高域は若干弱い。

 

【3】官能性

 分島花音「killy killy JOKER」は弦楽がやや控えめでパーカッションが目立ち、疾走感強めに感じる。低域も重みを直接伝えてくるというよりは重みから発せられる衝撃波と地鳴りが伝わってくるような実感があり、空間性が感じられる。

 多田葵「灼け落ちない翼」は広くスカスカしてしまうところがあり、ボーカルが孤立している印象に聞こえる。全体として空虚で寂しく感じられる。ボーカルのサビでののびやかさも力強さや明るさがうまく出ていないような感があり、やや元気なく感じられる。

 ZAQ「Inside Identity」はイヤホンによっては圧迫感が強い曲だが、このイヤホンでは全く圧迫感を感じず、やや広めの部屋でスピーカーを並べて聞いている印象。すっきり気味で全体的にやや暗く感じられる。量感の強いイヤホンになれていると、味気ないようにも思えるが、聞き疲れするところはなく、よく聞くとアタック感などは結構しっかりしており、ミニチュア的ではあるものの、満足度は高い。

 Rasumus Faber「Eternal Wind JAZZ Ver.」の低域はかなり上品で、空間演出に注力しており、リズム感は控えめ。ピアノが鮮やかかつ優雅で品格がある。やや迫力と量感が不足して感じられるが、やや離れたところから聞いているような空間の広さは秀逸。

 

【4】総評

 低価格イヤホンでは随一といっていいくらいの広い表現が魅力。一般的なイヤホンと比べるとおとなしめに感じるので、最初は味気なく感じるが、聞き慣れてくると、聞き疲れせず、ほどよい繊細さもあり、気に入れば他のイヤホンとは明らかに違う魅力に気づく。好みは分けそうであるが、低価格とは思えない空間表現力を持っているのは事実で、それだけ考えればコスパは悪くない。が、広さに偏りすぎているところもあり、万人向けという感じではない。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 全体的に圧迫感がなく、この曲の切迫感はあまり感じないかも知れないが、音の定位感は秀逸でじわじわとくるものがある。

 

 サビ後の空間的な中毒性はなかなかにうまく出る。低音の表現も空間性重視のこのイヤホンに合う。

 

 低域が広さを表現し、各楽器の鳴り方も低価格とは思えない繊細さがあり、オーケストラサウンド向きといえる。

 

ソニー SONY イヤホン MDR-EX250 : カナル型 ブラック MDR-EX250 B

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【カナル型イヤホン SONY XBA-A3 レビュー】のびやかさとメリハリを両立させ、抜けもきれいで自然。3つのドライバーがまさに渾然一体となって最高レベルの表現を形作っている

SONY カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 リモコン・マイク付 バランス接続対応 ケーブル着脱式 XBA-A3

 

おすすめ度*1

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ASIN

B00NW35A98

 やや側面に出っ張るハウジングは好みを分ける装着感。少し重みを感じるかもしれない。ケーブルは着脱可能。遮音性はそれほど高くなく、音漏れも少し目立つ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、キャリングケース。リケーブル可能。デフォルトのケーブルもタッチノイズは少ない。

 

【2】音質

 バランスドアーマチュア型とダイナミック型のハイブリッドだが、ドライバーの表現の切れ目を感じさせない統一感がある。低域から高域までシームレス。メリハリよくキレのあるサウンドで、スカッとした尖らない抜けも爽快。低域はタイトで若干奥ゆかしい。高域はシャープネスを感じさせながら、自然に伸びて抜ける独特の気品がある。

 

[高音]:自然な抜けとのびやかさのある音。ギラギラしない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ピアノの音が空気を振るわせる。ギター音は深みのある味わい。管楽器には艶やかさとほどよい厚みがあって、楽器の材質さえ感じさせる。

[低音]:100hz~30hzまでやや締まった音(分島花音killy killy JOKER」、UVERWorldCORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:中域が広く密度もあり、鮮やか。低域は穏やかに床を作る(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:キレがよく、メリハリのある音(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:自然な味わいがある。息の表現がすばらしく、やわらかく生命的できれいに穏やかに空気に溶け込むように抜ける。息づかいのあたたかみは良質。

 

【3】官能性

 Claris「ルミナス」は全体的に密度とメリハリ、勢いがある。ボーカルの透明だが冷たくならず尖らない生命感のある声色が魅力的だ。迫力と表現のメリハリの両方でバランスがとれていて、しかもレベルが高い。

 歌組雪月花「回レ!雪月花」は緻密さが中毒的。ボーカルに自然な厚みと伸びやかさがあり、リズムのメリハリもよく、展開性を感じる面白みのある味付け。クラブ系のきつめの音も刺さらずきれいに抜けていく。

 nano.RIPE「月花」はドラムはそれほど重くなく、軽快さを感じる。全体的に疾走感強めで、ボーカルも明るく元気、生命的で伸びやか。消失もきれいでサビ付近の急展開もうまくこなしてきれい。レベルの高い明るめの味付け。

 分島花音「world's end, girl's rondo」は緻密だが、音がガチャガチャせずなめらか。メリハリ、キレもよく、展開性が明確で中毒的。ボーカルは明るさを失わず、元気で力強く、なによりのびやか。弦楽音も情感と空間に彩りを添え、疾走感も感じられる。

 

【4】総評

 全体的にレベルが高く、明瞭感と生命感の両立した味わいで、これはバランスドアーマチュアとダイナミックのいいとこどりの理想型に近い。何よりシームレスで一体化された表現は、ドライバーどうしの音のつなぎ目、切れ目を感じさせず、空間的にも音階的にも不自然なところはなく、むしろ並のイヤホン以上に自然。キレとのびやかさも両立させており、非常に欲張りで意欲的な製品コンセプトを感じる。

 強豪揃いの同価格帯でも実力派で、価格帯最強クラスの表現力を持っていることは間違いない。

 

SONY カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 リモコン・マイク付 バランス接続対応 ケーブル着脱式 XBA-A3

 

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【ハイレゾ対応ヘッドホン SONY MDR-10R レビュー】大味なサウンドを奏でるハイレゾ対応MDR-10シリーズのベーシックモデル

SONY 密閉型ヘッドホン ハイレゾ音源対応 リモコン・マイク付 ブラック MDR-10R/B

 

おすすめ度*1

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 SONYハイレゾ対応ヘッドセットMDR-10シリーズの基本モデル。比較的軽量なフレームと厚めのイヤーパッドで付け心地は良いが、長時間聴いていると少し蒸れやすい。没入感はそこそこある。音漏れは少なめで、首掛けすると音はほとんど聞こえなかった。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はキャリイングケース、替え用ケーブル。ケーブルのタッチノイズはない。

 

【2】音質

 ビートレスポンスコントロールという技術を搭載し、低音のリズムを正確に表現すると言うが、その通りに存在感のある低域と広めのやや丸っこい中域、密度感のあるボーカル表現に大味なサウンドを感じやすい。

 

[高音]:のびやかさがあり、ほどよく肉厚。密度の感じられる生命的な音(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:奥行きを感じさせる表現でややおとなしめに感じるかも知れない。楽器音は全体的に滑らかで尖った感じがない。
[低音]:100hz~20hzまできれいな振動で減衰する。重みの感じられる音(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:低域の重みと奥行き感を感じる球状の空間を感じる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:パーカッションの立ち上がりは良好でアタック感が良く出る(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:厚みと伸びやかさの同居した比較的自然な味付け。力強いが暗くは出ない。


【3】官能性

 Claris「CLICK」は素直に大味。目立つ低域と躍動的で力強いパーカッションが曲を色づけし、弾け音の出方は厚みが感じられ、力強い方向性。ややおとなしめなメロディーラインに比べてエネルギッシュでパワフルなパーカッション表現を感じやすい。ボーカルも力強い。

 池田綾子「白いギフト」はギターのつま弾き音に色鮮やかさを感じた。パーカッションには上品さと深みのある繊細さがある。驚くべきはボーカル表現。伸びと抜けが良く、声楽系ボーカルの丁寧にのびていく表現によく追随している。

 奥華子「プレゼント」はギラギラしたところのない艶やかなボーカル表現がやはりうまいと思わせる。ピアノ音もキンキンしない落ち着いた雰囲気でありながら厚みがあって弱々しくならず、しっかりした情緒を感じさせる。

 nano.RIPEプラネタリウム」はまずパーカッションに重みが感じられる。ドラムの躍動的で地鳴りも感じられる音は素直に気持ちよい。ボーカルは少しおとなしめかもしれないが、荒れず聴きやすい。のびやかさも失われていない。方向性としては繊細と言うよりは大味で迫力を感じる。

 

【4】総評

 パワフルさの感じられる味付け。ビート音が躍動的なせいだろうか、曲調はかなり大味に感じられる。だからといって繊細な曲が不得手なわけではなく、緻密に表現するよりはうまく空気感にして表現する上品な方向性で上手に出す。人によって、とくに最近のバランスドアーマチュアイヤホンなどの鮮明精密な音になれていると、少し篭もるようにも感じられるかも知れないが、価格を考えると実力派。手が出しやすいハイレゾヘッドセットとして十分選択肢に入る。

 

SONY 密閉型ヘッドホン ハイレゾ音源対応 リモコン・マイク付 ブラック MDR-10R/B

 

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【カナル型イヤホン SONY MDR-EX150 レビュー】コスパ良好。低価格イヤホンではかなりの作り込み。自然な味わいのフラットに近いサウンド

SONY カナル型イヤホン ホワイト MDR-EX150/W

 

おすすめ度*1

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 2000円以下で購入できる廉価なモデル。だがSONYの底力を感じる音質でとても最底辺価格のものとは思えない。エントリーモデルとしてはかなりのコスパが感じられるモデルだ。遮音性が高く、没入感があって音漏れも多くない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え。タッチノイズはハウジングに近い枝側でやや目立つがプラグに近い根元側はそれほどでもない。

 

【2】音質

 フラットで自然な味付け。ただ音像に乱れが少なく、解像度は高くないものの聴きやすい音が魅力。臭みがなく素直でわかりやすい表現で、どんな音楽もそれなりにすっきりと味わえる。

 

[高音]:自然なのびやかさがある。そこそこの透明感と突き抜け感があり、目立ちすぎないが垢抜けた表現力を感じる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:ピアノは穏やかだが鮮やかさも感じられ、優雅。ストリングスも鮮やかさがあり、奥行き感も表現する。
[低音]:100hz~60hzまで自然でほどよくブーミーな上品な振動。50hzから沈み込む(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:価格の割に緻密で丁寧な定位感があり、空間性はそれなりに感じられる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:弾けは良好、重さもありエネルギッシュ。立ち上がりも良くアタック感もそこそこあるが、どちらかといえば安定的に響く(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:力強さと自然なのびやかさがある。


【3】官能性

 南壽あさ子「フランネル」はピアノの音が上品で優雅に聞こえる。ボーカルにはキンキンしたところはなく、自然なあたたかみがある。低域は安定感を加え、ストリングスが情感とゆったりとした空間性を与えるやさしく丁寧な表現になっている。

 藍井エイル「INNOCENCE」はパーカッションの立ち上がりが良く、弾けとアタック感がある。ボーカルは高く鋭い突き抜け感はそれほど感じられないものの、力強くのびる。立ち上がりと抜けがきれいで、消失感と鳴り出しのギャップが面白く、メリハリに満ちた楽しい表現は明るく元気だ。

 坂本真綾「Remedy」はストリングスが鮮やかで情感に満ちている。パーカッションには弾けと力強さがあって、ほどよくアクセントを加えて曲を単調にしない。ボーカルは力強さ重視の味付けで自然な伸びやかさがある。

 joy「アイオライト」はパーカッションが力強く躍動的で弾力性もあって刺激を与えてくれる音。シャリ感は若干出るものの、緻密さもあって楽しい表現。ややガチャガチャしたところもあるが、低価格モデルとしては情報量が多いように思う。

 

【4】総評

 コスパの高さは群を抜いている。エントリークラス最安レベルのイヤホンでここまでの音が聞けるというのは素晴らしく、買って失敗したと感じることはまずない。非常にバランス良く仕上がっていて、聞きづらさ、不快感を感じる場面が少なく、安定している。とりあえずイヤホンを探しているが、音質について希望があるわけでもなく、安くていいものを探しているといった場合、このイヤホンならば不満を感じることはまずないのではないだろうか。多くの人はこの価格でここまで聴かせてくれるとは思わなかったと感じると思う。

 

SONY カナル型イヤホン ホワイト MDR-EX150/W

 

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【カナル型イヤホン SONY MDR-XB50 レビュー】圧倒的低音。その質量の中で聞こえるきれいな中高域

SONY カナル型イヤホン ブラック MDR-XB50-B

 

おすすめ度*1

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 SONYの低音重視シリーズ「EXTRA BASS」の低価格モデル。この価格帯では圧倒的ともいえるほどの低音の量感が特徴。遮音性は良好で没入感が高いが、音漏れは多め。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 イヤーピースの替えとキャリングポーチが付属する。平形ケーブルのタッチノイズは少なめ。

 

【2】音質

 低音の量感、音圧が圧倒的。その奔流の中に案外きれいでほどよい精彩のある中高域が聞こえてくる。低域支配が強いが、中高域が必ずしも潰されている感じはなく、存在感はある。

 

[高音]:肉厚さと透明感のバランスのある音で自然な方向の味付け。突き抜け感もそこそこある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ピアノに鮮やかさがある。

[低音]:迫力は圧倒的でブーミー。100hz~50hzまでしっかりした厚みのある振動を鳴らす。40hzからは沈むというより重たい感じで量感が失われない。かなり深掘り感も出る(分島花音「killy killy JOKER」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域が近く広く支配する。

[パーカッション・リズム]:圧倒的量感のドラム優位。弾ける音は重く、粘っこく感じる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:低域の上に気持ちよく乗って一体感がある。低域の展開に素直に誘導されていく感じがある。

 

【3】官能性

 joy「アイオライト」はドラムが地熱を帯びたマグマのようにエネルギッシュ。重たくブーミーだが熱量を音場全体に与えていて迫力がある。一方でそのブーミーさに潰れない緻密さが中高域にも感じられ、それなりに面白みを感じる表現で圧倒される表現力がある。

 Claris「ルミナス」は低域がしっかりと作り上げた足場の上にストリングスが広さと奥行きを表現する。高域ボーカルの突き抜け感も失われておらず、暗くならずに明るく飛翔していく感じが出ていて、クライマックスでは低域の圧倒的量感から解放されて高みを目指そうとする美しさを感じる。

 nano.RIPE「ツマビクヒトリ」ではドラムが生命的で力強く、音の抜けと立ち上がりがよくメリハリ感が明確で気持ちよくかっこいい表現になっている。ボーカルも力強く透明感があり、ブーミーで広く移動するドラムに負けずに対比感が出ていて楽しい。ギター音は弱めに思うが、ベースが強い個性を発揮する。全体として肉厚で迫力があり、量感のある演出が圧倒的。

 奥華子「変わらないもの」はピアノに精彩感があり、低域はしっかりと安定を音場に与える。その穏やかで地に足が付いた音楽空間をボーカルだけが高く伸びやかに突き抜けていく。ところどころ量感のある重い低音が心を揺さぶり、情感たっぷりで感動的な味付けになっている。

 

【4】総評

 低音の量感は圧倒的で低価格モデルは随一とも言える。一方で中高域にもなかなかの精彩があり、決して低音に流される展開だけではない。低域が支配的であるが、だから低域だけがよいというのではなく、中高域の表現力あっての低域の活躍といえる。そのため高域ボーカルの曲も低域に引っ張られて暗くなったり太くなったりすることが少なく、女性ボーカルも明るさを維持して聞こえてくる。

 これはなかなかにおすすめできる製品に思う。

 

SONY カナル型イヤホン ブラック MDR-XB50-B

 

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【カナル型イヤホン SONY XBA-C10 レビュー】のびやかで透明感に満ちた中高域がきれいで美しいコスパ良好モデル

SONY カナル型イヤホン ブラック XBA-C10/B

 

おすすめ度*1

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 バランスドアーマチュア型のカナル型イヤホン。廉価なモデルだが尖りや刺さりの少ない綺麗な音を鳴らすバランスドアーマチュアドライバを搭載しており、コスパの高さを感じる。遮音性はそこそこあり没入感はあるが、音漏れはやや目立つかも知れない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 イヤーピースの替えが付属する。ケーブルのタッチノイズは普通。

 

【2】音質

 高域の精彩がとくにきれいでこの価格帯では優秀。のびやかで透明で突き抜け感もある全体として音に鮮やかさがあり、緻密さも感じられる。低域も比較的おとなしめではあるが、メリハリがある。全体として明るく煌びやか。

 

[高音]:のびやかで透明、クリアで明瞭、突き抜け感もあり高さも出やすい。そのうえ尖りすぎずほどよく聴きやすい。この価格帯では別格に近い音(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ピアノ音は鮮やかで、ストリングスはのびやかでやわらかみもある。広さの表現に貢献している。バランスドアーマチュア型だと刺さった感じで出やすいイメージがあったが、ほどよい丸みがあって優しい。

[低音]:100hz~40hzまでしまりがあるきれいな振動で素直に減衰する。30hzから沈む。ややおとなしめ(分島花音「killy killy JOKER」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:緻密で定位感はなかなかにあり、奥行き感が感じられる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:控えめではあるが、力強さとそこそこメリハリの感じられる存在感のある音。立ち上がりはそれほどでもなく、疾走感もまあまあ出ている(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:のびやかで透明感があり、明瞭でクリア。

 

【3】官能性

 坂本真綾「プラチナ」ではボーカルが伸びやかでクリア、透明感があるのがきれい。ストリングスもよくのびるが尖った感じはなく自然で柔らかい。ややシャリっとする場面はあるが、全体として透き通る一貫性のある、煌めきとぬくもりの感じられる表現になっている。

 奥華子「さよならの記憶」はピアノ音に精彩さがある。ボーカルにも伸びやかさと透明感、突き抜け感があり、かすれる場面はない。最後の最後までのびやかで丁寧に消えていく音は端っこまでチョコが詰まったトッポのように味わい深い。

 鈴木このみDAYS of DASH」は全体的に精彩感がある。パーカッションは若干おとなしめに思うが、変わりにキーボードとギターの煌めきと鮮やかさがきれいで、そのメロディーに乗ってボーカルがどんどんのびて力強く突き抜けて主導していく。元気で明るく素直に楽しい。

 東京カランコロン「スパイス」はパーカッションが軽やか。キラキラ感が強く緻密で鮮やかな音は中毒性も高い。やや尖る場面もあるが、元気で明るい曲調は素直に楽しい。

 

【4】総評

 高域の表現力はこの価格帯ではかなり上質。中域以下も鮮やかがあり、ほどよくメリハリ感もある。高域寄りの女性ボーカルの曲は緻密さとキラキラ感、のびやかさを同居させた、かなり精彩のある音楽になって素直に嘆賞してしまう。バランス感覚にも優れており、バランスドアーマチュア独特のギラギラ感がほとんどなく自然に近づけている表現力はうまい。

 この価格帯の高域モデルではベストバイに近い完成度に思う。

 

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SONY カナル型イヤホン ブラック XBA-C10/B

 

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【カナル型イヤホン SONY XBA-300 レビュー】緻密でしかも精彩さのある中高域は神がかっているレベル

SONY カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 ケーブル着脱式 XBA-300

 

おすすめ度*1

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  バランスドアーマチュアドライバーを3つ備えた高精細な音が特徴のカナル型イヤホン。ケーブルはリケーブル可能。遮音性はそこそこ高く十分音楽に没入でき、音漏れも少なめ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はキャリイングケースとイヤーピースの替えが付属する。ケーブルのタッチノイズはそれほど目立たない。

 

【2】音質

 とにかく緻密で解像度の高い中高域は煌めき感と透明感、抜け、すべてにおいてレベルが高い。 素直に音楽の美しさ、精彩を極める方向性で味付けされており、高域の表現力は硬質な方向ではあるが素直に楽しく、感動的だ。

 

[高音]:透明感とのびやかさ、突き抜け感すべてにおいてレベルが高い。ややシャリっとしたところがあり、尖った方向で、硬質気味の風味ではある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:中域は緻密だが音色は硬質。少し鉱物的というか金属的なキラキラ感があるが、鮮やかさも十分。
[低音]:100hz~30hzまできれいに減衰する。30hz以下は沈んで聞こえづらくなる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、Round Table featuring Nino「Rainbow」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:低域が床面を作るうえに非常に高くまで緻密な音が階梯を築く三角形の色合い。開放感も感じられる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:シャリ感はあり、軽めではあるがアタック感に満ちていて、弾け具合もきれいに抜ける(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:明瞭さが強く歌詞はしっかり聴き取れる。

 

【3】官能性

 東京カランコロン「スパイス」はこのイヤホンを通すと非常に緻密。シャリ感はあるもののパーカッションの疾走感も爽快でどんどん前方展開していく。奥行きの表現も素晴らしく緻密さと相まってきれいではっきりとした定位感を得られる。非常に理知的で鮮やか。

 スキマスイッチアカツキの詩」はストリングスが丁寧に奥行きを表現し、情感も高める。パーカッションは疾走感とほどよい軽妙さを曲に加えて暗くしすぎない。ボーカルの、のびやかで自然に消える消失感もきれいで気持ちよい。

 秦基博「水彩の月」も味わい深い。ストリングスがのびやかで奥行きと広さ、そして情緒感を演出する。そして変にテンションのかかる感じがなく、自然な滑らかさがある。パーカッションは立ち上がりもよく、リズム感も良好。それでありながら、全体として繊細さとやさしい温度感も失われておらず、透明で突き抜ける高域が冷たくならない。叙情的で美しい。

 Claris「Nexus」も緻密。低域のブーミーな音さえ粒を感じる緻密さで軽妙。そして締まりもよい。ボーカルの突き抜け感もよく出て高く飛翔するサビも美しく、抜けは自然な消失で不快さとは無縁。これほど緻密で尖りもある感じなのに刺さりは強くなく、聴きやすい音を維持している。

 

【4】総評

 理知的で緻密で、とにかくうまいの一言。どんな音楽でも唸らされる場面が多い。音は硬質だが、ぎらつく感じはなく自然な鉱物的な尖りで不快さはない。細かな音の一つ一つを聞き分けられそうな情報量の多さが満足感と快感につながっていて、とくに中高域は絶妙と言える。比較的低域がタイト方向の味付けでおとなしめといえるかもしれないが、ほぼ万能。それもよい意味での万能選手でレベルの高さを見せつけられる感じだ。

 この価格帯ではベストバイに近いように思われる。

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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