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【ダイナミックヘッドセット Bowers & Wilkins P7 レビュー】ハイレゾ対応ではないが、それを感じさせない独特の濃密な表現に唸らされる

Bowers & Wilkins(バウアーズ&ウィルキンス)「P7」 P7

 

おすすめ度*1

 

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ASIN

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 やや締め付けるヘッドバンドだが、ソフトレザーのイヤーマフが厚く柔らかいので付け心地は良好。

 遮音性はそこそこ高く、音漏れは若干ある。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はキャリングケース、替えケーブル。標準付属のコードにタッチノイズはない。

 

【2】音質

 とにかく濃密という言葉がふさわしい、ボーカル周りに密度のある音の空間を作る。まさにそこに音が滞留しているような、ライブ感のある味わいは一級品。スペック的にはハイレゾ対応ではないが、音質的にその限界を感じさせないほど音が繊細で生々しい。

 

[高音]:突き抜け感もある、なめらかなのびやかさ(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:鮮やかさがあり、緻密さもよく出ている。音に包まれる感覚。

[低音]:100hz~30hzまで厚みのある振動(分島花音killy killy JOKER」、UVERWorldCORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音に鮮やかさと空間への溶込み感があり、濃密(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは脈打つ生命的な音で生々しい。パーカッションは全体的に精彩があって、楽しい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:なめらかで生々しく、ライブ感がある。

 

【3】官能性

 山崎あおい「夏海」はギターの音がまず鮮やかで色彩感豊か。ドラムは生々しいが、地鳴りを作るでもなく、空間自体を震わしているような鳴り方。空間に濃密さを加える。ボーカルにもライブ感があり、艶めかしく伸びやか。息遣いはそれほど強くないが、要所ではしっかり聞こえる。この濃密だがくどくしない味付けは逸品。

 分島花音killy killy JOKER」は弦楽の伸びやかな音にリアルな質感がある。弓の弦の細かな反り返りさえ感じられると思えるほど濃密。ボーカルは力強く、のびやかでなめらか。低域ドラムの熱量も加わり、全体としての情報量の多さに驚く。密度と量感、色彩感、すべてに満足できる。

 鹿乃「stella-rium」はボーカルの生々しさが格別。ギターのアタック感と音の緻密さ、ドラムの重くなりすぎない空間に溶け込むような音に魅力を感じる。パーカッションも立ち上がり良好で、疾走感もよく出ている。

 鈴木このみDAYS of DASH」は力強く刻むビートが曲に引き込む。のびやかでどこまでも突き抜けていくボーカルに、中毒的なほどきれいな中域が続く。サビでのキレも良く、全体的にメリハリがあり、力強く元気で楽しい。

 

【4】総評

 強者揃いのこの価格帯でも頭一つ抜けたかのような優れた音質を味わえる。スペック的にはハイレゾに対応しておらず、ライバル機種に見劣りするものの、音質的にはスペックの足かせを感じさせない濃密な音を楽しめる。装着感も良好で、長時間使用にも向き、軽量なので外出時にも使えるヘッドセットだ。

 ハイレゾ対応でないのはコンシューマーから見て分かりやすい弱点で致命的かもしれないが、一度聴けばスペックに囚われないその魅力がわかるはずだ。

 

Bowers & Wilkins(バウアーズ&ウィルキンス)「P7」 P7

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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